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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-138

(す、凄かった……)
 まるで、この世のものとは思えない壮絶な光景を目の当たりにした。げに凄まじき女の脱糞劇。禁断の世界に、脚を踏み入れてしまった自分を知る。
「大丈夫か?」
 いまだ動こうとしないエレナ。心配した長見が、その肩に手をおいた。じっとりと汗ばむそれは、己の全てを賭けて、忍耐の限りを尽くした証であろう。
「………」
 エレナが、ペーパーロールに手を伸ばす。からからと白い帯を取り出し、幾重にも重ねて、汚物にまみれた蕾を拭った。それを何度も何度も繰り返し、座ったままで水洗を操作する。
 ざあぁぁぁ、ごぼごぼ、と何かが浮かぶ茶褐色の水だまりはそれごと吸い込まれていき、真新しい水だまりでたちまち便器を満たした。
「あの……キレイにしてきます……」
 便座から脚を下ろし、個室を出たところでエレナはもう一度、バスルームへと向かう。長見は何も言わず、その背中を見送った。
「………」
 凄いことをした、と思う。自分の手のひらに残る、あの感触は今でも生々しい。
 …話を巻き戻してみよう。
 あの時、エレナの尻に塗っていた軟膏の新しいものを探そうと開いた引き出しの中で数々の淫具を見つけたときのことだ。
 とにかく、長見は驚いた。雑誌やビデオでしかお目にかかれなかったようなものが、所狭しと並んでいたのだから。
 そしてエレナは、青ざめていた。なにしろ自分の部屋に、このようなものがあるということを、恋人に知られてしまったのだから。
 沈黙はしかし、長見のほうから破られた。
『これ、通販か?』
 エレナのスタディング・スペースには、端末があることからの連想だ。そして、何も言わず、エレナは頷いた。
『す、すげえな』
 長見の嘆息。そこには、感嘆のイントネーション。
『全部、使ってみたのか?』
 質問は続く。エレナは、指で、電動バイブやディルドーを示した。どうやらこれらが彼女にとっては古株らしい。
『こ、これは?』
 長見は、ア×ルバイブや浣腸器について聞いてみた。エレナは恥ずかしそうにエネマシリンジを指差したが、それ以外には首を振った。
 ふいに、“今度はこっちでしましょうね……勉強しておきます”、というエレナの言葉を思い出す。
『(まさか本当に……)』
 勉強していたのかもしれない。
『な、なあエレナ……』
 そこで長見は、この上ない好奇心を煽られた。
 呼ばれたエレナは、不安げな眼差しを向けてくる。状況が状況だけに、仕方ないだろう。
『し、しようか?』
『……WAHT?』
 どんな侮蔑が並ぶか覚悟していた彼女の耳に聞こえてきたのは、意外な言葉だった。
『してみないか? ……その……後ろの方で……』
『………』
 否のはずがない。エレナはすぐに頷いていた。
 それで、取りあえず繋がる部分を清浄にするためふたりはバスルームの人となり、さっそく四つんばいとなったエレナの不浄の穴へ、長見はシリンダー式浣腸器を使ってぬるま湯を注入した。
 入ってくるものに抗うような圧力が手のひらを覆い、それを屈服させるように押し込んでいく感触が彼にはたまらなかった。しかし、調子に乗って急激かつ大量に注いだのでは、エレナの腸壁を傷つけてしまう。それは長見の本意ではないので、彼女の指示通りとりあえず200CCをゆっくりと注入して、その反応を待った。
 しばらくしてすぐに、エレナが便意を催した。切なげに眉を寄せ、しきりにトイレを催促してくる。
 しかし、長見は許さなかった。このとき彼は、別の意思に支配されていたといっていいだろう。額に脂汗を浮かべ、下腹を抑えてのた打ち回るエレナを、鑑賞して愉しんでいたのだから。それは、本意ではなかったはずなのに。


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