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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-136

「………」
「あっ、あっ! な、なに…あ、んあっ!」
 顎で渚の貝の身を弄ぶ。とっても、柔らかくて気持ちがよい。それに、ぬるぬるした感触が、これまたよい。
「あっ、やっ……さとる……あ、あ、あっ!」
 恥ずかしがり屋でさみしんぼの豆粒くんも、きちんと構ってあげる。唇で、少し挟み込む。
「っ!!」
 息を飲む渚。悟は、豆粒をもう一度舌でつついてから、再び貝の身を味わうことにした。その柔らかい極上の食感に、魅せられていたから。
「あ、あふっ! ん、んんっ! あっ、あっ、あっ、あっ!」
 渚の喉から溢れる媚声。それに導かれるように、舌を蠢かす。おそらく、性的接触は初めてだろうに、ここまで感じているというのは、彼女の敏感さが天賦のものだからなのだろう。

 ぺちゃ、ぴちゃ、ぺちゃ、ぴちゃ…
「ふぅっん! ……はずかし……おと……はずかし……っ!」

 ちゅるるッ…

「んあ! す、すうなよっ……ダメ……あ、ああんぁっっ!」
 ぎゅう、頭を抱える渚の太股が力を増した。小刻みに痙攣もしている。ひょっとしたら、高みが見えてきたのかもしれない。
 悟は、舌の動きを可能な限り早めた。
「ん、んあああ! ……あっ、あっ……さ、とる……あ、っ、やば、オレ……」
 ふいに渚が、切なげな声をあげる。
「な、なんか……やば……あ、あ、ショ、ションベンでちまう……」
 ぶるぶる、と震える渚の全身。みると、尿道口は身の中に埋まったままだ。彼女は、身体を走る悪寒をそれと勘違いしているのだろう。
「で、でる……さとる……ダメ、ションベンもれちゃう――――……っ!」
 震えは止まらない。ひょっとしたら、本当に尿意も催しているのかもしれない。
「…………」
 それでも、悟は構わないと思った。

 べろッ、べろべろべろべろッ!!

「あ、でる、でるでるでるっ! で、でるぅぅぅぅぅぅ――――――…………!!!!」
 ぎゅうぅぅぅ……と太ももが締まる。しかし、渚の言うような迸りは起こらない。わずかに、貝の身がさらっとした潮をふくだけだ。それも、ほんとうにわずか。
「は、はぁ……あ、あはぁ……」
 硬直し、ぶるぶる震えていた太股から力が抜けた。浮いた腰をそのままベッドに沈め、荒い息を整える渚。
 悟は太股から顔を離し、切なげに眉を寄せ忙しげな息をつく渚を見守った。
「あ……さとる……?」
 薄く目を開き、いつのまにか自分を見つめていた愛しい人に、心が暖かくなる。
「オ、オレ……」
 同時に、湧き上がる羞恥。
「も、もらしちまった……」
 身体中で弾けた悪寒は間違いなくそれ……と、渚はまだ信じていた。状況的に、悟の顔に引っ掛けてしまったと、思っているのかもしれない。
「あは。渚、自分がオシッコしたと思ってるの?」
「え、だって……」
「大丈夫だよ、ほら」
 悟は、渚の頭を優しく抱えると、股の間にあるベッドシーツを引っ張って見せた。そこは、若干の汗やその他もろもろが染み付いているものの、乾いた部分が大半を占めている。
「………」
 すなわち、自分は、失禁してはいないということ。
「じゃ……なんだったんだろ……」
 体から溢れた、弾けるような開放感は?
「渚、イッちゃったんだよ」
「イク……?」
 兄貴たちの猥談の中で、“昨日、やっとこさ俺の女をイカせたぜ”“バカ、俺のハニーなんか毎日イキっぱなしだぞ、甘い甘い”とかいうのを聞いたことがあるし、その兄貴たち秘蔵のエッチな雑誌の中で“ご主人様の巨大な淫棒を何度もブチ込まれて、わたし、見境もなくイッてしまったんです……”という吹き出しの数々を見たことがある。


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