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ロッカーの中の秘密の恋
【教師 官能小説】

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ドアの向こうの彼女-4

「全部」
背中に手を回してブラジャーをゆるめてひらりと床に落とした彼女は、胸を両腕で隠して動きを止めた。
「スカートも全部」
「恥ずかしい」
「暗いからあんまり見えないよ」
嘘、と彼女は言った。もちろん嘘だ。この部屋は明かりは何もないけれど開け放しのドアから廊下の黄色い光が入ってくる。
「じゃぁ、にゃんこの目だけ見てる」
ためらいつつも彼女は胸から腕を解き、スカートのホックに手を掛けた。その間僕は恥ずかしがる彼女というのをつぶさに観察し、焼き付ける。スカートを脱ぎきったところで僕は彼女の下着の両脇の紐に手を掛けた。今日は一度したから彼女がどんな下着かは知っている。このリボンを解くのは男の楽しみ。その間も、彼女の目をじっと見ていた。
「先生も脱いで」
下着を解かれながら彼女が言うそれはなかなかよかった。だけどその言葉は無視して口付ける。彼女からもウイスキーの味がする。ウイスキーなんか他の男の前で飲むなよ。自分の酔いすら醒めきってないのに咎めたくなる。ウエストのくびれを何度もなぞった。ここのカーブが好きだ。それからこの尻の割れ目とか。太ももの内側の柔らかい肉とか。酔いの所為なのか、だらだらとした緩慢なセックスがしたい気分だった。そこらを撫で回している間に彼女は僕の前をはだけ無断のうちに性器を取り出した。
「あ、あんまりヤル気ない」
たしかにいつもの暴力的な強さではなく、同じくちょっと酔っ払った感じだった。
「そんなこたぁない」
勢いで白い乳房に吸い付くとその体は一瞬こわばった。どこもかしこも柔らかい。いつのまにか夏目の手が僕をもてあそぶ。彼女の不思議なところは自分がちょっと剥身にされたらはずかしいとか何とか言うくせに人の扱いは一切のためらいを見せないのだ。堂々と人の性器をこすってくる。この辺の妙な慣れは追及したい気もするけれど、聞きたくない気もする。乳房から口を離した隙に、彼女は僕の足の間に寝転がるようにして、ぺニスに口をつけた。直接的な快感に、思わず低くうめく。舌と上あごで先を刺激され吸われているうちにだらしない快楽に飲み込まれそうになる。それを勘好く察した彼女は益々刺激を強めるべく舐めずりまわす。
「待って。にゃんこ、ストップ」
口を離してこっちを見上げる彼女の意地悪そうな顔ときたら。
「降参?」
黙って両手を挙げる。起き上がった彼女がよこしたキスは思いのほか清楚だった。そのままゆっくり押し倒し、足の間に割り込むとほとんど手をつけていないにもかかわらずぬかるんでいたそこに少々の力をもってして、入れてしまった。
「・・・・っくぅ」
漏れる声をさえぎってずるずると往復する。強く突くでもなく、早くこするでもなく。
あたたかい。今日は心地よさが邪な勢いより勝る。動くのをよして、彼女の首に顔をうずめてしばらくただ体温を味わっていた。彼女の手が僕の頭をゆっくりと撫でる。
「先生、好きです」
返す言葉が思い当たらず細いからだを抱きしめ、熱っぽい首筋に頬を寄せた。その言葉を耳で味わい尽くすと再び体が熱を持ち始めた。酔っ払った体の器官を体温に浸すように、お互いを見失わないように動く。今日は激しさはいらない。僕たちは随分長いことそのまま体をあわせ続け、お互いの体温に漂い続けた。地味に満たされたのは夏目も同じのようだった。

シャワーを浴び終わるころには時計はもう随分遅い時間を指していたのに、僕が出ると夏目は服を調えて帰り支度をしていた。てっきり泊まっていくんだと思っていたから慌てた。
「時間おそいし、危ないよ」
「タクシーで帰るから大丈夫です」
そう言ってきびきびと玄関に向かうって、じゃぁまた、と早速背中を見せている。玄関のドアを開けたらまた僕の知らない彼女の日常がはじまってしまう。その焦りからとっさに彼女の手を掴んだ。
「一緒に暮らそうよ」
ぽかんとして見上げてくる。
「僕の目の前に居ないときのにゃんこが想像つかないんだ」
あぁ、これはすさまじい独占欲というものだ、とどっかで白けたような意識が分析している。彼女はながらく阿呆なような顔で僕を見つめ続けやがて一息ついてじゃぁ、と言った。
「ためしに、今日は泊まってみます」
そうっだったかもしれない、と思った。そうやって段々覚えていくものだったような気がする。明日の朝になれば、僕の知らない彼女を何か一つ手に入れている。今日はよく眠れるだろう。


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