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Cross Destiny
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Cross Destiny
〜神竜の牙〜A
-37

「そうだ。その黒い光呪文・・・つまり闇呪文とお前が以前見せた銀色の瞳と強大な魔力。
間違いは無いだろうな。」
困惑するフォルツに確信をつくヴェイル。

「でも・・・何で歴史の表舞台に出なかったことをあんた達は知ってるんだ?」
フォルツと同じように困惑するアルスがデェルフェムートに尋ねた。
「それはな、その史実を書きつづった三賢者 アーク、ディオ、エルが、詳しい史実を我が王国ジェラルド、ホーリー、そしてシーラのみに残したからだ。」
「一体何のために?」
「それは未だに良く判っていないが、人間と共に戦った真紅の竜人の願いだったらしい。
三賢者 アーク、ディオ、エルは世間には、真紅の竜人と漆黒の竜人の存在を明るみにさせず、三国だけに真の史実を残した。
そして我ら三国はずっとそれを忠実に守ってきたんだ。」
「・・・そんなことが」
「そして話はまだ終わってはいない」
デェルフェムートが今まで以上に真剣な表情になったのを見てアルス達はただならぬ予感がした。

「漆黒の竜人であるフォルツ・・・お前を呼んでこの真実を話したのには訳がある」
"ゴクッ"
フォルツはデェルフェムートの真剣な眼差を受けて唾を飲み込む。
「お前には・・・神竜を蘇らせる力がある。」
その言葉にフォルツは、いやアルスもルナも頭が真っ白になった。
「ははは、馬鹿な神竜は五百年前に死んでしょ?それを蘇らせるなんて・・・」
だがすぐに信じられないと言った様子で返した。
「嘘じゃ無い。
だが正確にはお前は神竜を復活させるための最後の仕上げと言った方が正しい。」
「!?」
「実は神竜を復活させようと企てている男がいる。
そいつは100年前に発掘された神竜の牙から細胞を抽出し、神竜を再生させようとしているのだ。」
「細胞を抽出して再生?そんな夢物語!」
フォルツは半笑いで言う。当然にわかには信じられない話だ。
「冗談で言ってるんじゃ無い。その計画はおよそ八割形進行している。
そしてその計画のための実験体が魔物なんだ!
この地にいる生物に神竜の細胞を埋め込んだもの。それが魔物だ。」
その事実は更にフォルツ達を混乱させる。
信じることが出来ないような話を立て続けに聞いたのだ。それも当然である。

「例えばサーペントは鮫に、フェンリルは狼に神竜の細胞を注入させた生物だ。」
「信じ・・・られない!!」
「そしてさっきの話の続きだ。
そのある男は既に神竜の身体を完全に再生させることに成功させた。
そして最後の一手、神竜の目覚めに必要なのが、漆黒の竜人の闇の魔力なんだ。」
「俺の・・・魔力が!?
だけどその男って一体誰なんすか!?」
「・・・それは」


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