投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

Cross Destinyの最初へ Cross Destiny 33 Cross Destiny 35 Cross Destinyの最後へ

Cross Destiny
〜神竜の牙〜A
-3

「ああーそうかい、そんなに疑ぐるんなら証拠を見せてやるよ。オラー」ヴェイルは突然身にまとってる物を脱ぎ始め遂に全裸になった。
「キャー」
女性の村人達が悲鳴を上げる。
「どうだ、俺の体に羽のタトゥーが見えるのか?あ?」
ヴェイルはゆっくりと回転し始めた。
「うわああ、なんだあいつら?すぐに通報しろ!」
男の村民達も騒ぎ始めた。
「あいつ・・・・・ら?」
アルスとフォルツは自分達も入ってることに気付いた。
「オラ、何なら玉の後ろまで」
「もう解ったから止めろー!!」
フォルツは叫ぶ。
そしてアルスとフォルツはその場から逃走し町を出て近くの森の中に逃げこんだ。
「はあはあはあ全く参ったな」
「はあはあはあ何なんだあいつは?」
「いやあ本当に参ったなあんくらいでギャースカ騒ぎやがってよ」
アルスとフォルツの後ろで全裸で衣服や装備品を担いで立つヴェイルの姿があった。
「なんでいるんだよ!!」
フォルツとアルスがすかさずツッコむ。
「なんでってあんなに騒がれたら逃げるしかないだろ?」
「誰のせいだ!!誰の!!」
フォルツが再びツッコむ。
すると再びアルスがヴェイルに剣を向けた。
「な、何すんだよ?俺は黄泉羽じゃねえってんだろ!!」
「黄泉羽じゃないのはわかった。
だが何を企んでる?何故俺達に近づいた?」
アルスは更に剣の切先をヴェイルの喉元に突き立てた。
「だあああ、待て待て、早まるな!とりあえず服を着させてくれ。」
アルスは少しだけ剣を退いた。
「昨日お前等村のベンチんとこで話してたろ?それ聞いただけだよ!
俺もルーンの塞には用があるんだ。だからルーンの塞に向かうっていうお前等に便乗したかっただけ!」
ヴェイルは服を着ながら答える。
そして剣を向けたまま怪しげな目で見てくるアルスにヴェイルは懐から取り出したノートを見せた。
「これで信じてくれたか?俺はルーンの塞を調査したいだけなんだ。一人で行くよりは三人で行った方がいいだろ?」
ヴェイルは剣を下ろしたアルスを見て少しだけほっとした様子で言った。
「お前、俺達が黄泉羽と戦うかもしれないことは聞いていたのか?」
終始楽観的に話すヴェイルにアルスは尋ねる。
「仲間の女の子がさらわれたって所も聞いたぞ。泣ける話じゃねえか、仲間を救うためにあの黄泉羽と戦おうなんて、俺も塞の調査のついでに手伝うぜ!」
ヴェイルは親指を立てながら言った。
「本当か?」
フォルツはありがたそうに言った。黄泉羽と戦いルナを救うためには猫の手も借りたい状態だったからだ。
「え?じゃあ一緒に行ってもいいのか?」
ヴェイルも嬉しそうに答えた。
「俺はお前を完全に信用した訳じゃないからな。少しでも怪しい行動をしたらすぐに斬るぞ!」
アルスはヴェイルを睨みながら言った。
「こわっ、あいついつもあんなんなのか?」
ヴェイルはフォルツに耳打ちする。
「ああ、大体そうだな」
フォルツは小声で答えた。
「何か言ったか?」
「いえ何も」
ヴェイルとフォルツは同時に答えた。

そして約束の日まであと12時間。

そして残りの時間、三人は森で野宿することにした。
三人はそこで食事を取りながら談義をする。


Cross Destinyの最初へ Cross Destiny 33 Cross Destiny 35 Cross Destinyの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前