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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜A
-26

「アルスに無理矢理習わされて武器に魔力をまとわせるくらいはできるんだぜ」
「ふーん凄いな」

「ちょっと!私をほっとかないでよ!!」
ケルベロスに襲われてた女性が怒り口調になる
「あ、忘れてた。」
「どきなさいよ」
その女性がヴェイルをはねのけてアルスの元に行く。
「あなた、さっきは助けてくれてありがとう。中々かっこよかったわ」
そしてアルスを見つめながら礼を言う。しかしどこか高飛車な態度だ。
そして格好は一見 普通だかよく見ると高価そうなブレスレットやネックレスをしている。
「あーー!!」
突然ヴェイルが叫ぶ。
「どうしたヴェイル?」
「こいつどっかで見たことあると思ったら・・・シーラ王国女王ファラじゃねえか!!」
「な・・・・な・・・ななななんのこと?」
激しく動揺するファラ。
「とぼけるな、あんたの顔を見間違うはずがない」
「なーんでバレたのかしら」
ファラが白状する。
「当たり前だろ。」
「てことは本当にファラ女王かよ!」

【シーラ王国の王ファラは五大王国で唯一の女王である。】
「なんでこんな所に?」
「別に、ちょっと退屈だったから城を抜け出してやっただけよ。」
「今頃大騒ぎだぞ」
「そうね、じゃあそろそろ戻ろうかしら。
あんた達、シーラ城まで護衛しなさい」
ファラは偉そうに言い放つ。
「だーから人にものを頼む態度ってもんが・・・」
「フォルツ!」
フォルツがそう言う途中でアルスが止めた。
「俺達はフリーの傭兵だ。護衛してもいいが報酬はもらうぞ。」
「なるほどね。いくら欲しいの?」
「そうだな500Gくらいは貰おうか」
アルスは相手が一国の女王だけあってとてつもない金額を要求した。
しかしファラは顔色一つ変えない。
「たったそれだけでいいの?欲しければいくらでもあげるわよ」
「なっ!」
さすがに予想以上に金には余裕があるようだ。
それも当然である。
「その代わり、私が怪我一つでもしたらあなた達は投獄するからね」

こうしてアルス達はシーラ王国女王ファラをシーラ城まで護衛することにし、とりあえず目指していた町に向かうことにした。
そしてその場から1時間程歩くと目的のルアルの町に着くことができた。
その町に入るアルス達は異変に気付く。
町人の殆どが痩せこけ、ボロボロの服を着ていた。
またその町には浮浪者らしき人達も何人か見受けられた。


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