『子羊の悩ましい日々 〜メイデンバタフライ編〜』-2
「子羊様、お勤めご苦労様です。私はこの3人の指導役です。我らメイデンバタフライの子孫繁栄のためにその身を捧げていただき感謝の言葉もありません。この子たちには知識は授けていますので、あとは子羊様との実施訓練だけです。全ての知識は教えているので、私は下がって見ています。それでは3人とも、しっかりやるのですよ」
3人の少女は緊張した表情で頷く。ロイも達観した表情で頷く。
「対象発見、鱗粉散布、対象への効果の確認が終わったわ。さて、次は男性の性器を露出させないと」
マニュアルを読み上げるように青髪少女は言うと、ゆっくりとロイに近づく。
それを見て、ポニーテール少女とショート少女もロイに近づく。
「さあ……始めましょう……」
服を全て剥かれて全裸になったロイが横たわる。そんなロイを、3人の少女は凝視している。
「は、初めて見たわ、殿方の裸……」
「ほ、本当にあんなのがついてるんだ……」
「こ、怖いです……」
そんなことをひそひそと話し続ける。
「何おしゃべりしてるんですか! 早く続き!」
指導役の叱責が響く。3人はびくっと羽をはばたかすと、その手をロイに伸ばす。
「あ……」
ロイの肌を3人の汚れなき手が這いまわる。最初はおそるおそる腕やすねを触っていただけだが、慣れてくると徐々に大胆に手を這わせ始める。
「あなたの肌……くやしいけど私よりも綺麗……」
「ほんと、すべすべしてるよー」
「あの……気持ちいいですか?」
満足に動けない身体をなすすべもなく触られていく。視界に入る少女の裸、聞こえてくる少女たちのやや興奮した吐息、そして身体を這うあたたかくやわらかい指の感触がロイを昂ぶらせていく。
「あ……」
いつしかロイのものは空に向けて隆起していた。
3人は頬を染めながら目配せすると、一斉にそれを触り始める。
「熱い……」
「それに硬いよ……」
「びくびく震えています……」
「わざわざ声に出さないで……恥ずかしいんだけど……」
感想を口々に言う3人に、か細い声で抗議の声を上げロイ。そんなロイを見て3人はにへっと笑う。
「こ、これは……」
「か、可愛いです……」
「やばい、なんかいじめたくなっちゃうよ……」
男の裸にようやく慣れてきた3人は、さらに大胆に触っていく。最初はおっかなびっくりだった手つきが、今は焦らすように肌を這う動きになっている。
「ああ……そんな……」
「ねえ、あたしたちはただ触っているだけじゃないのよ」
「……そうなの……?」
「私たちの手足の先は味を感じることができる感覚器官があり、それによって対象者の健康状態を調べることができるの。性病や遺伝病を持っている相手と子供を作るわけにはいかないから」
「昆虫の蝶の場合、足先で葉の味を見定めて幼虫が食べる葉かどうか見分けることができるんですよ……豆知識なの……」
「そうなんだ……」
自分が置かれている状況を忘れ、ロイは感心した声をあげた。
「というわけで、あなたの健康状態は極めて良好なことが判明……」
「それじゃあ……次は……」
3人は窮屈そうに裸身をロイに密着させながら、思い思いの場所を舐め始めた。
「ちゅ……ちゅ……」
「ちろ……ちろ……」
「ん……ちゅうぅ……ちゅ……」
胸を、首筋を、頬を、足を、もちろんあそこも次々と舐められていく。
「あん……ああ……」
女の子のような声をあげて身悶えるロイを見て、3人はますます丁寧に舐めていく。
にゅるるる……
「あ……!?」
自分のものを湿った熱いものがまきついてくるのを感じて思わず声をあげる。
先ほどのように舌で舐めているだけではない感触だ。長い何かが巻きついているようで、ロイは快感に身を委ねながら、頭をあげて自分の下半身を見る。
「――!?」
ロイは思わず息を呑む。ポニーテール少女の口から、舌とは違うピンク色の長い何かが出てきてロイのものに巻きついているのだ。
目を白黒させているロイに気づいた青髪少女は、火照った表情でロイの頬に手をあてて向かい合う。
「あれは私たちのもう一つの口。普段は口の中に丸まって収納されているけど、花の蜜を吸うときに使うの」
そう言って口を開けると、そこからピンク色の細いストロー状のものが出てくる。