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子羊の悩ましい日々
【ファンタジー 官能小説】

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『子羊の悩ましい日々 〜フィー・モウセンゴケ編〜』-4

 すでに複数のニナがロイの全身にまとわりついてきている。あるニナはロイの指先をいやらしく舐め、あるニナはロイの唇を奪い、あるニナはロイの背中に小さな膨らみを押し付けて嬌声を上げている。
「うふふ……私たちみたいな自力で動けない植物モンスターはね、子供を作るための精液を得る機会が少ないの。だから、そういう機会を得たときに、仲間にわけるだけの精液を確保しないといけないわけ」
「ちょ、ちょっと待った。疑問点が二つ」
「なあに?」
 最初からいたニナが、ロイの胸元に甘えるように頬ずりしながら上目づかいで答える。
「動けないのにどうやって、その、せ、精液を仲間に渡すの?」
「それは簡単。仲のいい森のモンスターに運んでもらうの。そのかわり、花の蜜をあげるわけ。ギブアンドテイクってやつね」
「じゃあもう一つ。同じ相手との子孫ばかり残すのはよくないんじゃないの?」
「それは人間や他の動物の話でしょ? モンスターを甘く見ちゃダメよ」
 他のニナたちは、真面目な話をしている間も、常にロイの身体を弄び続ける。何人かのニナは、興奮しきった様子で全身をロイにすりつけている。胸の先のかたくなったものの感触がロイを責めやる。
「もう、あんたたち、ずるい! さ、子羊さん、さっさと続きをしましょ♪」
 言い終わる間もなく、ニナはロイを押し倒す。
 まだ宴は始まったばかりだった。
 こうしてロイのお勤めは続いていく……。




※子羊ロイの記録※
(各月6日で1週、計5週の30日 12ヶ月で1年)

黄緑色の月(6日1周、計5週)
1日 <フィー・モウセンゴケ・ニナ>
2日 <ソフィア、フィー・モウセンゴケ・レナ>
3日 <フィー・モウセンゴケ・リアン>
4日 休日 <ソフィア>
5日 <フィー・モウセンゴケ・ニナ、フィー・モウセンゴケ・レナ、フィー・モウセンゴケ・リアン>
6日 <ソフィア、フィー・モウセンゴケ・ニナ、フィー・モウセンゴケ・レナ、フィー・モウセンゴケ・リアン>


※モンスター図鑑※

フィー・モウセンゴケモンスターレベル:14
生息域:寒冷帯〜温帯の森。湿った場所に生息する種類が大部分。寒い場所の方が線毛・花の色は鮮やか。
希少度:9(1〜20で判断。数字が大きいほど希少)
特殊能力:動物を誘う甘い匂い。無数の線毛による捕獲。
魔法:使えない。
食事:普段は光合成。花を咲かせる、性行動をするなど大量のエネルギーが必要になるときは動物を捕らえる。
人への変化:不可能。身体の一部から、人間の少女の上半身の姿をしたものを複数出すことができる。
人への態度:中立。時には餌、時には性交渉の相手。多くの場合、十分な精液を得たあとは、相手を消化して栄養とする。
備考:自力の移動が不可能なため、昆虫型モンスターに人間を誘い込むことや、人間の精液を仲間に運ぶことを頼むことがある。その場合、花の蜜を 昆虫型モンスターに提供する共生的な関係となる。


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