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Cross Destiny
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Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-9

そして数時間後、日が暮れた頃。
「オーガだ!オーガが来たぞ!!」
ゼストが叫んだ。
「行くぞフォルツ」
「ああ」
アルスとフォルツはゼストの声で目を覚まし、家を飛び出す。
すると村の周辺の木からこちらを覗き込むオーガの姿を確認することができた。
その数は話通り15匹だった。
ゼスト達は十人で背中合わせをし、円陣を作り周囲から襲ってくるオーガに対抗しようとする。
「あれがオーガか。思ったよりはでかいんだな」
「リザードよりは小さいみたいだけどな」
アルスとフォルツはオーガのいる方に向かって歩いていく
「おい、何をしている?」
オーガに二人で向かっていこうとするのを見てゼストが叫ぶ。
「何?って倒すんでしょ?オーガを」
フォルツはキョトンとした様子で答える。
「それはそうだが・・・・
不用意に敵に飛び込むなんて無謀すぎる。」
「言ったはずだ 敵が呪文を使うなら使う前に倒せばいいってな。そこで突っ立ってても意味は無い」
アルスは剣を抜きオーガに向かっていく。フォルツも杖を抜き向かっていく。
「しかたない、俺達も行くぞ。ただしできるだけまとまって行動しろ」
アルスの理論に納得したのかゼストも隊員に特攻の指示を出す。
それを見たオーガも戦闘体制に入る。
そして一匹のオーガが木の上から飛び降りると同時にアルスに向かって爪を振るう。アルスはそれを刀身で受け止めるが、それを合図に木の上にいたオーガが一斉に飛び掛かってくる。
5匹がアルスに、もう5匹がフォルツに、残りの4匹がゼスト達に襲いかかる。
「ちっ」
アルスはオーガの爪を受け止めている剣に力を入れ振るう、
"ザシュッ"
その瞬間オーガの右腕が切り落とされる。
「ギーー」
悲鳴と共にそのオーガは木の上に退避する。
一方ゼスト達は襲いかかってくるオーガに剣で斬りかかる
「でやー」
「ギー」
しかしオーガ達はゼスト達の剣をことごとく避わす。
「当たら・・・・ない」
「怯むな、手を出し続ければいつかは当たる」
ゼストはオーガのすばしっこさにたじろぐ隊員に喝を入れた。
「うおおおお」
"ザンッ"
「ギキー」
そして遂にゼストの剣が一匹のオーガを捉らえる。
「やっと、一匹か」
一匹を倒すのにかなり苦戦してしまったゼストがふとアルスとフォルツの方に目をやると
アルスの足元には真っ二つになったオーガの死体が5体
フォルツの周りにも死体が5体転がっていた。
「い、いつのまに!!」
ゼスト達はその光景に驚きを隠さずにはいられなかった。
残りのオーガもそれに気付くと、アルスに腕を切り落とされたオーガが退避している木の上に一斉に退避する。
そして4匹のオーガ全員が両手を天にかざした。
ゼストはオーガ達の両手に魔力が集まっていくのを見ると
「呪文が来るぞ!!」
と叫ぶ
「ギーーー!!」
そして次の瞬間
オーガ達は炎の下位呪文 ファイヤーシェルを次々に放ってくる。
"ドーン ドーン ドーン"
爆音と共に火柱が立ち昇る
アルスとフォルツはそれを全て避わす。


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