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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜@
-28

そして数日後。
アルス今だに剣を振り続けていた。
フォルツとルナもそれを黙って見ていた。
数日前と同じことを繰り返すアルス。
ただ以前と違うのはアルスが思い描くレーヴェスが血にまみれていることだ。
アルスは遂にイメージのレーヴェスを倒すまでに至っていた。

そしてその日の夜。
満月の明かりを浴びながらテントを眺める二つの影。
そう レーヴェスとアシェルだ。
「何考えてるのかしら、あの人達?まさか堂々とテントを張ってるなんて・・・・」
アシェルは呆れ顔になる
「気を抜くな、罠かもしれん」
レーヴェスは警戒する。

一方テントの中のアルス達はレーヴェス達の気配に気付く。
「やっと来たか。」
「よーし行くか。」
「・・・・・」
アルスとフォルツはテントの中で剣と杖を抜く。同時にルナも心の準備をする。
そして三人がテントから飛び出した。

「ふん。まさか何の策も用意していないとはな」
レーヴェスは微笑する。
「ナメられたものね。」
アシェルは少し怒った表情になる。
「ここでお前達の目的を聞き出す。
力ずくでな!」
アルスはレーヴェスに斬り掛かった。

レーヴェスはそれを槍の刃の部分で受け止める。
それを見ていたアシェルはアルスに星石の玉を向けた。
その時
「サンダーランス!!」
フォルツがアシェルに向かってサンダーランスを放つ。フォルツの杖から雷が飛んだ。
「う!」
アシェルはそれを躱しフォルツを睨む。
「何するのよ?」
「前にもお前の相手は俺だって言ったはずだぜ」
皮肉を込めてニヤッとするフォルツ。
「あなたまさかこないだのことまだ根に持ってるの?根暗な男ね!」
「誰が根暗だ!!」
フォルツはキレ気味になる。
「ルナは離れて結界を張っててくれ」
しかしすぐ冷静になり、そう指示した。
「・・・・でも」
いつも守られているだけのルナは自分に負い目を感じていた。
そして自分も役に立ちたかったのだった。
「危なくなったら援護頼む。」
フォルツのその言葉でルナは少し救われた気がした。
そしてフォルツに対して頷くと少し距離を取り、補助系の結界呪文フォースフィールドを張る。
「ギガストーム!!」
フォルツはそれを見て安心したのか雷の上位呪文、ギガストームを唱えた。
"ドーン"ドーン""ドーン"という音と共にアシェルの頭上から雷の雨が無数に降り注ぐ。
しかしアシェルはそれをフォースフィールドで防いだ。
「困ったわね、あなたを殺すわけにはいかないし」
ぼやくアシェル
「なんだって?」
それを聞いたアルスが聞き返した。
「ううん。こっちの話」
アシェルはにっこりしながら言う。

(一体奴らはルナを、俺をどうするつもりなんだ?)
フォルツは困惑していた。


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