俺らの明日THIRD-4
「さーてと、これはまた中々の光景だな。」
「てかおおっ!」
「シュール。」
「とりあえずピラミッド作ろうぜ〜。」
「こら、食べ物で遊んじゃ駄目でしょ!」
「ごめんよ、ママン。」
「素直なのは良いことよ。」
「楽しいか?」
「あんまり。」
「だろうな。」
「まぁ、食べようぜ。」
『‥が‥るん‥から。』
「ん?」
『何とか言いなさいよ!!』
「なになに?」
「なんかあのカップル喧嘩してるみたい。」
「修羅場?修羅場?」
「楽しそうだな。」
「人の不幸はなんとやら。」
「わくわく。」
「それに俺らだけじゃないよ。周りの人みんな体全部耳にしてる。」
「耳お化け。」
「喩えだよ。」
「わかってるよ。言われなくても。」
「一応な。」
「いいよ、そんな優しさは。」
『ちょっと落ち着け、な?』
「彼氏は冷静ですね〜。」
「周囲を気にしてるのもあるでしょう。」
「解説の賢治さん、どうみますか?」
「状況から見て彼氏のほうがだいぶ不利ですね〜。」
『だったら説明しなさいよ。』
『いや、あれはな。』
『ふん、いつも言い訳ばっかりで。』
『おい、いい加減にしろよ!』
「さぁ〜、ここで彼氏が若干怒った。」
「いい感じに顔が赤くなってますね〜。」
「いい加減実況モード止めようぜ。」
「ああ、普通に見よう。」
「見ることは見るんだな。」
「当たり前だ。」
「これを見ずしてなにを見る!」
「そこまでのもんかなぁ。」
「じゃあお前見んなよ。」
「やだよ。」
「じゃあ黙ってろ。」
「わかったよ。」
『お前は少し冷静になれ。さすがに俺もキレんぞ。』
『こっちのセリフよ!昨日歩美と一緒に居たの知ってるんだから!』
『なっ!?』
「おぉっと、ここで衝撃の新事実!」
「彼女のカウンターが決まったぁぁーー!!」
「彼氏が二股。」
「しかももろバレ。」
「もっと周りに注意してろよ。」
「そういう問題じゃないような。」
「あんまり格好良くないのにね。」
「何様だお前は。」
「歩美って誰だろ?」
「いいよ、そこはどうでも。」
「でもあの顔色が赤から青に急激に変わったのは面白かったな。」
「信号みたい。」
「待ってたらそのうち黄色に変わるんじゃねーか。」
「意味わかんねーよ。」
「いや、もとから黄色だって。」
「それもそうか。」
「なぜなら俺らは」
「黄色人種」
「「「「わっはっは」」」」
『『・・・』』