H.S.D*16*-4
暫らくそのまま座っていたが、急に矢上が立ち上がり
「掃除しよっ!」
と言ったので、あたしたちは箒と雑巾を取り出した。
あたしは教室の隅々まで拭いた。床もテーブルも全部綺麗な状態で明日に望みたかった。
一通り掃除し終わるとあたしはチョークを矢上に放った。
そして二人で黒板に
『Welcome To Our Caffe』
と書く。カッカッとチョークと黒板の触れ合う音が教室内に響く。
出来上がったのは教室の雰囲気に合わせて流れるような筆記体だ。
二人で顔を見合わせて笑い合う。これならきっと、みんな喜んでくれるはず。
あたしたちは一度教室全体を見渡してから、二人で並んで教室を出ていった。