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あたしにとってのふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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あかね11才の決意-3

あかね、がんばったよ‥‥。
‥‥でも、だめだった。

なんでもできるようになったよ。‥‥けど、それじゃどうしようもなかった。

‥‥なんで?

あかね、お姉ちゃんにどこも負けてないよ?

なのに、なんで?

なんでお兄ちゃんは、お姉ちゃんといる時の方が楽しそうなの‥‥?

お兄ちゃんとあかねは合わなくて、お姉ちゃんとお兄ちゃんは合ってるの‥‥?

‥‥うん、わかるよ。

お兄ちゃんとお姉ちゃん、お似合いだって。


もし‥‥
あかねがお姉ちゃんだったら‥‥
あかねがお姉ちゃんより早く生まれてれば‥‥
あかねがもう一年早く生まれてれば‥‥
お兄ちゃんがもう一年遅く生まれてれば‥‥

お姉ちゃんが‥‥いなければ‥‥


‥‥だめだよ。あかね。
もうそんなこと、考えないで。
これ以上、おかしくならないで。

‥諦めたらいいじゃん。
あかねのこと好きって言ってくれる男の子、いっぱいいるじゃん。

ね。
だから、もうやめよう。諦めよう?

あれだけがんばって、なんでもできるようになったんだから
同じくらいがんばれば、お兄ちゃんのこと諦められるよね‥‥?

‥‥この溢れる涙が止まるとき、きっとあかねはお兄ちゃんを諦められる。

ねぇ、だから‥‥

止まって?

お願いだから‥‥

止まってよ‥‥

止まってよ‥‥

あきらめ‥させてよ‥‥


もう‥‥やだよ

苦しいよ‥‥

つらいよ‥‥

できないよ‥‥

助けて‥‥助けて‥‥


お兄ぃ‥‥ちゃん



どれだけ強く枕を抱き締めたって、あかねの中のお兄ちゃんは消えてくれない。

ううん。むしろ、前よりもお兄ちゃんを‥‥好きな気持ちが‥‥大きくなってる。


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