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淫魔戦記 未緒&直人
【ファンタジー 官能小説】

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淫魔戦記 未緒&直人 3-14

「やめて、いやあぁぁっ!!」
「もう遅い。イクぞ」
その言葉を裏付けるように、伊織は腰の動きを速める。
「やめてっ!いや、いやあっ!」
何とか逃れようとして未緒は体を動かすが、それは伊織の射精を早めてしまった。
「おっ、あ……!」
ぶるりと体が痙攣した次の瞬間。
最高の快感と共に、伊織は果てた。
どくどくどくっ!どぷっ!
「い゛っ……!!!」
直人のそれよりも熱く大量の精液が、未緒の中に溢れる。
放出した量が多すぎて、白濁液は外に漏れ出てきた。
「あ、あ……ど、どうして!?」
脳裏に、いつもの映像が閃かない。
今までは直人以外の男に抱かれる嫌悪感から出ていた声が、初めて自分のために出た。
驚愕する未緒に、伊織は告げる。
「ふふっ……俺は純血でお前はハーフだ……つまり、俺の方が力が強い。お前がいつもしているであろう妊娠のキャンセルは、淫魔を相手にした場合は不可能なんだ」
「!?」
「そして淫魔同士の交わりは、必ず結果が出る……女の妊娠という結果がな」
「あなた……っは……!!」
肉棒を使って未緒の中に精液を塗り込めるようにしながら、伊織は笑った。
「……今こうして孕ませたのっぴきならない事情を、教えてやろう」
そして父は、娘に全てを伝えた……。


バササササッ
羽音と共に、一羽のフクロウが部屋に飛び込んできた。
普通ならありえない、黒一色のフクロウだ。
−誰かの放った、式神。
『ご主人様よりの、お使いぃ〜い』
と、フクロウが喋った。
その言葉使いに、直人は体を緊張させる。
配下の放った式神なら、もっと丁寧な言葉使いになるはずだ。
『今から皆沢港近く、羽鳥川の河川敷に来〜い。用が済んだから、未緒を返〜す』
それだけ言うとフクロウは、ポンとユーモラスな音を立てて消えた。
「用が……済んだ?」
直人は、無力感に襲われる。
結局、未緒を守り切れなかった……。
「っくしょう……!!」
血が流れるほど強く唇を噛み締め、直人は部屋を飛び出した……。


車を飛ばして指定された場所に赴くと、そこには誰もいなかった。
「伊織、どこだ!どこにいる!?」
脇に靄を従えて、直人は叫んだ。
周囲の気配を探っても、誰もいない。
−いや。
「上!?」
振り仰ぐと夜の闇に紛れるようにして、何かがいた。
白と黒。
港からの明かりに照らされて、それはゆっくりと降下してくる。
「待たせたな」
額の両脇から生えるねじくれた角と、黒い蝙蝠の羽根。
本来の姿となった、伊織。
その腕に、未緒を抱えている。
大きな白いシャツを着ただけの姿で、足がつけねから丸見えになってしまっていた。
とりあえず目立つ外傷はないようだが……意識がないらしく、身動き一つしない。
「貴様……!!」
(未緒を返してもらおうか)
二人が気色ばむと、伊織がくつくつと笑った。
「我が娘ながら、いい男を恋人にしたものだ」
いきなり褒められて、直人は眉をしかめる。
一体何の裏があるのか?
「未緒を……頼むぞ」
足元に未緒を横たえると、伊織はその場から離れた。警戒しながらも、直人は未緒に近付く。


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