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いつもの場所で
【青春 恋愛小説】

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いつもの場所で-11

冬の足音が遠くから聞こえてくる頃、俺はいつもの場所であいつを待ってた。
相変わらず手入れが行き整った場所。
すっかり葉も色づいていた。
「優勝おめでと」
あいつがやってきた。
「アリガト。」
俺は緊張で顔が赤くなり、心臓も飛び出そうなほどなっている。
「最後のペナルティーキック緊張したなぁ!見てられなかったよ!」
「俺の芸術的なシュート見とけよ〜!!」
そんな無駄口叩くが、手には汗を握っている。
けど、言わないわけには始まらない。
「玲緒那・・・・」
「ん??」
玲緒那が笑顔で振り返る。けど、心なしか緊張しているようにも見える。
俺はこぶしを作り、勇気を振り絞って言った。
「お前が大好きだ。」
緊張でそれしか言えなかった。
顔が熱い。
返事が待ちどうしかった。
ドンッ・・・
胸にちょっとした衝撃と暖かさが伝わった。
「あたしも大好き!」玲緒那が俺を見上げてちょっと涙を浮かべた笑顔で言った。



20XX年―――――
俺はワールドカップの舞台にいた。
ジャパン・ブルーのユニフォームに身を包み、エースストライカーとして。
観客には多くのサポーターと、玲緒那――――。
そしてもう一人、俺の愛する人・・・・・。
俺は2人の愛すべき人のために走り出した。


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