これを愛だと言うのなら-9
「…え?」
真奈美は涙を流しながら、治まらない疼きによりびくびくと秘部を揺らしている。
無残にも白くなった塊が、丸い尻を上から下につぅっと流れる。
「………泰明?」
真奈美は首だけで後ろを振り向くが、口角を上げた泰明が逸物をしまっていた。
「くくくくっ、お前が気持ち良くなっちゃ、お仕置にはならないんだよ」
嘲笑う泰明の姿に、真奈美は悔しさと惨めさで涙が止まらない様子だ。
「ほら、こっち向けよ」
泰明に腕を掴まれ、強引に正面を向かせられる。
家でもナチュラルメイクをしている真奈美だから、涙でマスカラもファンデーションもぼろぼろだ。
「ちょっと待ってろ」
それなのに、泰明のいつもの命令調で言われ、真奈美は大人しくテーブルにもたれたまま黙って待った。
服も直さず、涙を拭う事もせず。
「おい」
時間の経過は余り感じなかった。真奈美は泰明に声を掛けられ、視線だけを送る。
当の泰明はにやにやと、嘲笑を込めた笑みを浮かべていた。
「テーブルに寝ろ」
言うより早く、泰明は真奈美の身体を押した。
ドンッと鈍い音を立てて、真奈美の背中辺りがテーブルと衝突する音が響く。
「!!??」
上半身を押し倒され衝撃により一瞬身を固くするが、理解不明の泰明の行動を確認する為に、真奈美は首を賢明に起こした。
「くくくくっ、お前に拒否権なんぞ無い」
低く笑いながら、泰明は真奈美の脚の間に立つ。丁度、秘部だけがテーブルの縁に乗った状態で、見せつける様に口を開けている。
加えて爪先が床に触れるか触れないかの状態だ。そんな絶体絶命の真奈美を泰明は満足気に見つめていた。
ふと、真奈美は泰明の手に握られている物を見て、反射的に上半身を後退りさせる。
しかし、幾ら後退したとは言え、泰明に秘部を丸裸にしている状況に変わりない。泰明は、自分の手の内で逃げ惑う真奈美を面白そうに眺めていた。
「動けば傷付くのは自分だけど?」
泰明の言葉に真奈美は唇を噛んで納得した。泰明はやると言ったらやる男だ。真奈美は首を下ろしてテーブルに頭を乗せ、耐える事に決めた様だ。
「そうだ。無駄な抵抗はしない方が無難だ」
満足気に笑い、ぷしゅぅっ、と勢いよく泡を出す。
そう、泰明が手にしていたのは、シェービングクリームとT字剃刀だった。缶の上部を押して真っ白い泡を掌に取り出す。
高い密度で構成された泡を、臍の下から貝殻の周りに至るまで隅々に乗せていく。
泰明は、M字に開いた両足の太股を手で押さえ、ゆっくりと剃刀の刃を根元にあてた。