投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「ボクとアニキの家庭の事情」
【同性愛♂ 官能小説】

「ボクとアニキの家庭の事情」の最初へ 「ボクとアニキの家庭の事情」 7 「ボクとアニキの家庭の事情」 9 「ボクとアニキの家庭の事情」の最後へ

「ボクとアニキの家庭の事情・2」-4

シャワーの音が聞こえる。
この時間になると、アニキは大体ご飯は食べて来ている。
シャワーを浴びて寝るっていうのが常だ。

少し時間が経ってから、部屋の扉が開く。
気配が近付いて来る。
寝たフリをしているボクの髪の毛を指が梳く。
「寝ちったか・・・・・。今日はメシ喰えなかったな。ゴメンな、紅」
優しく、語りかけるようにアニキが呟く。
「オヤスミ」
そう言うとボクの額に口付ける。
気配が徐々に離れて行き、ドアの閉まる音がする。
目を開ける。
起きて、聞きたい事を聞く事も確かに出来たろう。
ただ、それでははぐらかされる。
だったら・・・・・・。
ボクはある決断を下した。


アニキが寝静まった頃を見計らい、アニキの部屋に入る。
ほんのりとオレンジの香りがする。昔からアニキはアロマが好きで、よく柑橘系の香りのするオイルを買ってくる。
ほんのりとした月明かりの中、電気を灯さずにベッドに近付く。
いつも通りの寝顔がそこにはあった。

ーチュッ

形のイイ薄い口唇に自分の口唇を重ねる。
正直、今ボクの心臓は爆発しそうなくらい速く鼓動を打っている。
気を抜けば失神しそうなくらいの緊張感。
でもー

「ゴメンね、アニキ」
目を閉じて寝ているアニキにそう語りかけ、アニキの腕を持つ。
両方の手首を重ね、荷物用の紙紐で縛る。
そして今度はその腕を万歳の形で頭の上まで上げさせ、手首と手首の間の紐を通し、ベッドの枠にくくりつける。

「んん・・・・・ん」
「!!!」
「スー・・・・・」

・・・・・まだ起きてはいない。
自分でも判るくらいの心臓の鼓動を聞きながら、ボクは作業を続けた。


「アニキ・・・・・」
ボクはアニキの耳元で囁いた。
「ん・・・・・も、朝・・・・・」
起きた。
「・・・・・?へ?ナニこれ?」
「・・・・・」
やっぱり驚くよな、そりゃ。
今のアニキの格好は、両腕をベッドにくくりつけられ、上は裸(いっつも裸か着ててタンクトップで下はジーンズ)で、ジーンズも膝まで下げられている。
「起きちゃった」
苦笑しながら言うと
「紅・・・・・?いや、ナニ、コレ?どーいぅ・・・・・んっ」
もう一度口唇を重ねる。さっきまでの軽いキスじゃなく、湿った音がするくらいの。

ぴちゃ、ぁむ・・・・・ん、ちゅっ、くちゅっ

「っぷぁ・・・・・紅、おまっ・・・・・ナニして」
「アニキ・・・・・今日、一緒に居た、あの女のヒト誰?」

アニキの表情が変わる。困惑から驚きへと。


「ボクとアニキの家庭の事情」の最初へ 「ボクとアニキの家庭の事情」 7 「ボクとアニキの家庭の事情」 9 「ボクとアニキの家庭の事情」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前