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記憶の鎖
【ファンタジー その他小説】

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記憶の鎖〜陰謀〜-3

「ぐあっ!?…」
「目標を貫き動きを完全に封じ…」
宙に浮かんでいた巨大な剣がヘイガルに勢いよく刺さる。
「ぐあぁぁぁ!」
「最後に断罪の剣が目標に突き刺さる…。」
するとヘイガルは灰となった。
「…やったのか?」
「ああ、やったみたいだな。」
荘介は答える。
「おー!すげぇな!今回は俺たちの出番無しだったぜ」
「見て!ヘイガルの剣が…」
「あれは…呪封具か?」
デスパイアーの刀身は包帯のような呪封具に巻かれていった。
荘介はデスパイアーを取って響太に渡した。
「響太…お前が持ってろ」
「えっ?別に構わないけど…」
「今のお前の力じゃ扱えないが、いずれ大きな助けとなるはずだ」
「…ああ。分かった。…にしても、いったい今の奴は何だったんだ?」
恵理香も考えるが、もちろん分からない。
「さあ…。あいつ、『あの御方』とか、『てめえらがターゲットか』とか言ってたわね…」
「どういう意味だ?さっぱり分からねえ…」
荘介はひとりで考えていた。
(あいつらが動きだしたか?…だとしたら、もうそろそろか…)
「おい、荘介。俺の話聞いてた?」
「あ、悪い悪い。で、何の話だっけ?」
「だから、次はどこに行くか考えろって言ったんだ…」
荘介は少し考えると、
「…そうだな…、『ジン・ファートス』はどうだ?」
「ジン・ファートス?」
「そうか、響太達は知らなかったな。Aランク以上じゃないと行けない場所だ。だが…」
「俺Bだぞ!?」
「私はD…」
「さすがにこれじゃキツいな…もっとランクを上げるしかないな。ま、がんばれ☆」
「他人事みたいに言うな!」
落ち込む響太と恵理香であった…。

―アーヴァイル―
「そうか…ヘイガルが倒されたか…」
「如何致しましょうか?」
カーレスは本を読みながら答えた。
「…いや、いい。ヘイガルが死に就くのは始めから分かっていた事だ。気にする事では無い。」
「そうですか…」
「ファクライ。例の物は用意出来ているか?」
するとファクライは横にある箱から呪封具に巻かれた物を取り出した。
「これですか、カーレス様。」
「<ミクワイ>を呼べ。」
「かしこまりました。」
―数分後―
「呼んだか?」
「お前にこれを授ける。」
カーレスは持っていた物を渡す。
「こりゃあ…インフィニティじゃねえか!俺になぜこれを…」
「それを使い、ターゲットを消してこい。お前なら出来るだろう?」
「もちろんだ!これさえあれば俺だって…!」
そう言ってミクワイは部屋を出て行った。
「あれをミクワイに与えて宜しいのですか?」
カーレスは窓の外を眺める。
「…我が野望のために、あの剣を与えたのだ。ミクワイの為では無い…」
そう言ってカーレスはまた本を読み始めた…。


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