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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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妻を他人に (9) ありがとう-1

 なんだこの、がばがばに緩んだまんこは――。
 ゆきに挿入した瞬間、ショックを受けた。

「……ん、んん……」

 愛する妻の大切なその場所は、他の男のペニスによりだらしなく拡張され、淫らに緩み切っていた。

「……ん……んんっ…………?」

 私の下で股を広げているゆきが、困惑の表情で私を見ている。
 慌てて目をそらす。
 どうしよう。
 気まずい空気をごまかすため、いたずらに唇を重ねる。

「……チュ……」

 なんだか白々しいキスをしているなと、我ながら焦る。
 ゆきも同じことを考えていたのだろう。ぎこちない口づけにいたたまれなくなったのか、私にぎゅっと抱きついてきてごまかす。
 ごまかしの上にごまかしを重ねる、偽りの交わり。

「ん…………んん……………………」

 場をつなぐため、とりあえず腰を振るしかない私。
 夫の粗末なペニスに戸惑い、気のない呻き声で取り繕うゆき。
 なんだこの、冷え切ったセックスは。

「…………ん……………………ん…………」

 惨めすぎる――。

 私の股間は瞬く間に萎える――否、張り裂けんばかりに膨らんだ。
 惨めさを噛みしめるほどに陰茎はそそり勃つ。
 ゆきの反応にいたたまれなくなるほどに、ペニスは熱く脈打つ。
 失望の色を隠しきれぬ妻。
 愛する妻の冷めた視線を感じながら、夫は粗末なペニスの抽送を虚しく繰り返す。

「……ふぅ…………」

 吐息に擬態したため息に心を抉られる。
 そっぽを向いたゆきの顔をつかみ無理やりキスをすると、付き合い程度に唇を少しだけ合わせてくる。

 ああ、たまらない――。

 私はめちゃくちゃに腰を振り、ゆきの膣を掻き回した。
 掻き回したという感覚も得られぬほどゆるゆるでガバガバの妻のまんこを、ただほじくり回す。

 パンパンパンパンパン、パンパンパンパンパン――。
「ん………………ん………………んん………………」

 無表情、無関心、無感動な妻をひたすら犯す。
 ゆきも他の男とした手前、夫のチンポを拒否するわけにはいかない。ただ人妻としての義務感から仕方なく股を開き、セックスという作業をこなす。まんこを提供するだけの簡単な――しかし死ぬほど退屈な――お仕事。
 つんと澄ました可愛らしい顔をして今まさに女盛りの熟した色香を放つ美人妻をオナホ扱いする興奮に、私は狂った。

 パンパンパンパンパン、パンパンパンパンパン――。
「ん………………ん………………ん………………」

 緩マンと粗チンの身体の相性は無論最悪。そんな二人がよりによって「夫婦」になってしまった悲劇。
 私のペニスはたびたびぬるりと抜け落ちる。まるで妻が夫のペニスを拒否しているかのように。不快で、不要で、不潔な汚物は排出、いや、排泄するのが人体の摂理。

 パンパンパンパンパン、パンパンパンパンパン――。
「ん………………ん………………ん………………」

 抜けるたびにペニスの再挿入を待つゆきの決まり悪そうな顔が、たまらない。
 いくら排泄してもしつこく留まり続ける宿便のようなやっかいな代物だとでも思っているのか。
 臭くてみすぼらしい汚物を、ゆきのような超一級美人のまんこにねじ込む興奮。

 パンパンパンパンパン、パンパンパンパンパン――。
「ん…………………………………………………………」

 なんだか知らないが勝手に一人盛り上がる夫に、渋々付き合う妻。
 あまりの気まずさに妻が顔をそらそうとすれば、私は両手で彼女の頬を捕まえ、正対させる。
 視線を泳がせた、そのバツの悪い表情をもっと見せてくれ。
 夫のペニスで気持ちよくなれず退屈そうにしている顔を見せてくれ。
 冷めきった心で早くこの人射精してくれないかなどと考えている、その可愛らしい困り顔を見せてくれ。

 パンパンパンパンパン! パンパンパン! パンパンパンパン――!

  *

「パパなんだかすごく興奮してるね」

 ぎごちない空気に耐えきれなくなったゆきが、困惑混じりの苦笑いを浮かべ、口を開いた。
 まったく吐息の乱れる気配がないこの女に、少しいじわるを言ってやりたくなる。

「ゆ……ゆきは、ぜんぜん興奮してないね……はぁ……はぁ……」
「そんなことないよ気持ちいいよ」

 棒読みのゆき。句読点も感嘆符も何もない。

 パンパンパンパンパン――!
「ゆきの反応見てればわかるし……はぁ……はぁ……」
「う、嘘じゃないから。そういうこと言うと怒るよ?」

 少しむっとした顔まで可愛らしい。
 そりゃ腹も立つだろう。せっかく空気を読んで夫のセックスに付き合ってやってるのに台無しにするようなことを言われているのだから。

 パンッ! パンッ! パンッ!
「いいんだよ。気持ちよくないなら気持ちよくないって言って……はぁ……はぁ……」
「だからそんなこと言わないで」

 パンッ! パンッ! パンッ!
「違うんだゆき……はぁ……はぁ……そのほうが俺……興奮する…………はぁ……はぁ……」
「はあ?」

 パンッ! パンッ! パンッ!
「ゆきは……はぁ……はぁ……Zとエッチしてあんなに声出して気持ちよさそうにしてた。なのに俺とのセックスでは全然感じてくれない……はぁ……はぁ……俺ゆきの旦那さんなのに。十五年間たくさんエッチしてきたのに……はぁ……はぁ……なのに初対面でたった一回ゆきとヤっただけのZに負けてる。俺もう惨めで情けなくて辛くて悔しくて………………興奮しちゃう…………はぁ……はぁ……」

 私は腰の動きを止め、泣きそうになりながら本心をぶちまけた。

  *


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