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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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妻を他人に (8) ごめんなさい-3

 Zの呻き声が聞こえた。

「ゆきさん……ぉう……ふっ! 出るっ……!」

 下半身同士のぶつかり合いは一層激しくなり、男女の吐息が絡み合う。

 ギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッギッ――。
「ぁんぁぁぁああぁぁあ! ぁああだめだめだめ……! ぁぁあああっぁぁっぁあああだめぇイッちゃう……! ぁぁああ、ぁあ、だ……め……ぁあぁぁイッちゃう……ねぇだめぁあああイクイクイクぁああぁあ……っくぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅっぅぅ!」
「ぅうっ! 出る……!」

 射精が、始まった。
 ゆきが、他の男に、射精されている。
 ゆきのまんこに、私以外の男が、射精している。

 パンパンパンパンッ――! パンパンパンパンッ――!
「ぁぁぁぁあ……ああぁああ! っぅんんぁぁあ……っ!」
「まだっ! 出します……!」
「ぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁっぁああぁぁあぁあっくぅぅイ……っっっくぅぁああ!」

 ゆきの白く滑らかな曲線を描く下半身が、Zの筋張った浅黒い腕に抱え込まれているのだろう。
 人妻の両脚は大きく広げさせられ、その中心の秘部に男の陰茎を深く挿し込まれ、何度も何度も腰を打ち付けられているのだろう。

「もっと……っ……出します、受け止めて……ぁあ!」
 パンパンパンパンッ――! パンパンパンパンッ――!
「ぁぁああああぁぁぁあだめぇ……!」

 挿入したままでの射精。もちろん避妊具は装着しているはず。しかし、そんなものお構いなしで妊娠させられてしまいそうな、男らしい射精が続く。
 新たな生命を子宮にぶちまける「種付け行為」とはこうあるべきと有無を言わさず女に分からせる射精。どんなに清楚な人妻であろうとも、この男の精子による受精と、着床と、妊娠を望まずにはいられなくなるような、説得力に溢れた射精。

 パン! パン! パン! パン! パンッ、パンッ、パンッ──!
「ぁぁぁああぁぁぁああああぁっぁああぁぁぁあぁぁぁ……!」
「ゆきさんまだ出る……! あぁっ、いい……!」

 愛する妻の身体の一番奥で雄々しいペニスが力強く暴れ、亀頭から噴出した大量の精液がゆきの子宮へ殺到する。
 そんな暴力的な射精を、私の妻が受けている。

「これで最後……! ゆきさん……! ぁああっ!」
パンッ──ッ! パンッ──ッ! パンッ──ッ!
「ぁぁああぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあっぁ……ぁぁぁああぁぁあぁ!」
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「ぁあ……ぁ……ぁぁ……」

 扉の向こうが、静かになった。
 終わったのだろうか。

 ゆきはZと過ごしたわずか二十分そこそこで、四回もイかされた。
 私と過ごした十五年では、ゼロ回なのに。

 この差を意識するなとゆきに言っても無理だろう。
 静寂の中、ゆきは嫌でも考えてしまうに違いない。
 夫との十五年間はいったい何だったのか――。
 夫ではなくもし別の男と結ばれていたら――。

 女の幸福など所詮はオーガズムで決まるのだ。女性としての至高の悦びをどれだけ男に与えられるかが、すなわち女の幸福であり、女の価値。幸福のため女は自らの美貌を、容姿を、性技を磨き、男を欲情させ勃起させようとする。勃起チンポをまんこに突っ込まれ、オーガズムという名の幸福をより多く与えられた女が、価値のある女。価値ある女はご褒美として強い男の精子をたっぷりとまんこに注がれる。
 すなわちゆきは十五年間、夫に女の価値を否定され、今後も一生否定され続ける。人妻として、自分があまりに不幸な境遇に置かれているという悲劇的事実を、ゆきはZのペニスにより徹底的に刻みつけられた。

 口では「パパとのエッチが大好き」などと恥ずかしそうに囁いてくれるゆきだが、あんな言葉は真のセックスの前には無力。今日ゆきは、久しく忘れていた自身の「幸福」と「価値」を思い出しているに違いない。

  *

 廊下を歩く静かな足音。
 ゆきが寝室へ入ってくるのかと身構えたが、音はバスルームへ消えた。
 遠くで、シャワーの音が聞こえてきた。


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