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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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親友の恋人への愛撫-2

会議室周辺は、誰も使ってないようでシンと静まり返っている。
あらかた話をし終わると、隼人がうーん、と言いながら胸を開くポーズを取った。

「ふふ、移動で疲れたでしょう。木曜の今日と…明日までの予定よね?ホテルだからゆっくりできないかもしれないけど、寒いし風邪引かないように」

前面のホワイトボードがかかる会議室のいちばん後ろの長机の席で資料を開きながら、隣の席に座って話をしていたのだがーー

自分の大親友を射止めた女は、あまりにも無防備すぎた。
あれほどギリギリの行為を隼人としたにもかかわらず、自分のことを全く気にも留めていないというのか。
隼人はーー佳織に指摘されたように、理央を射止めた加奈子に対して嫉妬していたし、一方で、自分の最愛の男の親友に無条件で信頼を置くような、理央にとって最上級の女なのだとも思っていた。


(ーー俺はこんなに気にしてるのに)


女々しい自分に吐き気がしそうになる。
加奈子はこんなにも信頼してくれているのに。

「大丈夫?疲れてるよね。久しぶりの静岡支社、もうホームって感じでもないでしょう?本社には本間さんがいるものね」

ふふっと加奈子が笑ってそう言うと、性的なことを考えていた隼人は、途端に佳織との情事がまるで走馬灯のように脳内をかけめぐっていく感覚を味わった。

そんな隼人の心情を知らず、加奈子は隼人の左手の平を手に取ると、両手でほぐすようにマッサージをし出した。

どくんっ、どくんっ、と拍動が耳の音の近くでなるような感覚。

あくまで彼女は先輩として、接してくれている。

にもかかわらず隼人はーー

じっと、ボタンの外れたジャケットから覗く、ぴったりとした服が張り付く小さな胸元を見やる。

右手を差し出して加奈子のジャケットの中に手を入れるようにしながら加奈子の腰を抱くと、手前に引き寄せた。
薄手のニット越しにじわりと、加奈子の背中の熱が手に伝わってくる。
彼女のサラサラの髪の毛が鼻先にあたり、くすぐったい。

「……下、戻ろっか。うるさいかもしれないけど、共用スペースで続きやろ?」

この行動を責めるでもなく、加奈子は言った。
「何馬鹿なこと考えてるの」とでも言わんばかりに。

隼人の手のひらに触れていた手を、加奈子は隼人の背中に回して、ぽんぽん、と軽く叩く。

「中村さん」

名前を呼ぶと抱きしめたまま、隼人は加奈子の唇にそっと触れるだけのキスをした。

加奈子の唇は、冷たかった。

すぐ唇を離して、うっすらと細く目を開けて加奈子の目を見た。

「ーーほら、ここだと逆に仕事集中できないなら、下戻ろう。仕事しに来てるんだから」

加奈子はもう一度、ぽんぽん、と背中を叩く。
キスしたことさえ責めない、その態度に隼人は苛立ってしまう。


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