第三十六章 盗み見(画像付)-7
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「ああっー・・・」
圭子が叫ぶ。
目を閉じ、快感に耐えていた少女は何時しか、母の残像に自分を重ねてしまうのだった。
「あっ・・あっ・・いやっ・・いやっ・・・」
悪夢が蘇ってくる。
スポットライトの眩しさを、リアルに感じてしまう。
「ああ・・・そう・・・
わ、わたし・・・わたしも・・・」
確かにそこにいた。
夢の中で、圭子も同じように犯されようとしていたのだ。
「ああっ・・・いいっ・・・
だめっ・・・だめぇっ・・・」
首を振り、必死に否定しても欲情は止まらない。
やがていつものラストシーンが訪れる。
『フフフ・・・』
男が笑っている。
バックから、圭子のヴァージンを突き破ろうとしている。
「いやっ・・・いやぁっ・・・」
これは夢ではない。
なのに、消す事の出来ないおぞましい想いがムクムクと大きくなっていく。
「いやぁっー・・・」
叫び出す圭子の瞳から涙が溢れている。
「ああああっー・・・・」
屈辱をかみ締めながらも、快感に酔いしれる少女は弓のように身体を仰け反らせていた。
「嫌いっ・・・大嫌いっー・・・」
遠ざかる意識の中で、憎むべき男に向かって叫んでいる。
「あああああっー・・・」
しかし、震える自分の本当の気持ちに気づいてはいなかった。