THE BLACK BOX-14
「繋がって来たわねー。そう考えると佐川明子と小渕愛子が全裸貼り付けにされた事件の意味も変わって来るわねー。それも川口元治の計画のうちってなると、これまでの捜査は全て覆されちゃう自体に発展するわね。」
「そこをマギー様は調べると言ってました。あと佐川明子をの事をもう一回調べ直してみるって。」
「川口元治じゃなくて?」
「はい、佐川明子を。」
「そっか…。分かった…。ありがとう、彩香ちゃん。」
報告を終えて若菜は思う。マギーと話したいと。彼女のインスピレーションと自分が合わさればまだ見えぬ見立てが出来そうな気がするからだ。
「グフフ、イケメンに体を開発されて潜在能力が開花したみたいね♪体も頭も学生中ってか!イヤラシーわね、マギー♪」
若菜がそうニヤついた瞬間、遠く離れたマギーは何故か寒気を感じたのであった。
「ところで彩香ちゃん、最近気になる人、居るぅ??」
ニヤッと笑う若菜。中森をおちょくる材料集めを始める。
「居ますよ?」
「(おっ♪)え、だーれぇ??」
ワクワクしながら聞いて来る若菜に答える。
「今、麻薬取締部にいる崎原玲奈さんです。」
「えっ??彩香ちゃんて…レズなの?マギー好きといい…」
「違いますよ!?そっちの気になるですかー!?もー!」
「そうよ。崎原さんの噂は聞いてるわよ。麻薬取締部にいるまだ24歳の期待のホープでしょ?そうじゃなくて、オ・ト・コよ♪」
「そうですねぇ…」
若菜が前のめりになって聞いて来る。
「誰ぇ?誰ぇ?中森君なんかいいんじゃなーい?」
「中森さん…」
「(あれ?脈あり!?)えー!?まんざら?まんざら?まんざらでもないのかなー??♪」
「まんざらと言うより、モロタイプです。」
「はっ??」
「だって身長高いしガッシリしてて頼もしいし、優しいしイケメンだし、タイプです、中森さん。」
堂々と答える彩香にスカッ、スカッと肩透かしを喰らう。
「そ、そうなんだ…。(やっぱこの子、あまりからかい甲斐がないわね。)」
「さっき声かけられて今度ご飯行く約束しました。」
「ま、マジ!?」
「はい。でも上原さんの護衛が忙しくてなかなか時間が取れないから事件が落ち着いてからっらて言ってました。だから早く事件を解決して下さいね?私の恋が実るも実らないも上原さん次第なんですから。」
「す、すみません…」
肩を窄める若菜。だがこの悔しさは事件の捜査を終えた後、2人を徹底的に捜査して10倍にして返してやろう、そう決意した。