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囚われ
【学園物 官能小説】

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囚われ〜Another Side〜-1

「また胸大きくなったんじゃナイの?」
後ろから胸を掴まれ、早希は悲鳴をあげる。
「キャッ!!」
早希が後ろを向くと、ソコには親友の望の姿があった。
「やっほッ」
「望!!」

「んん。やっぱり暑い日にはかき氷よねッ」
健治の宿題を手伝っていた早希は望に呼び出されて、お洒落なカフェに来ていた。早希はアイスティーをすする。
「で、何?」
「うん…」
望がかき氷を食べる手を止める。
「あたし…今日芯太の家にお泊りなの…」
「うん」
望は真剣な顔をして、早希を見る。
早希もただならぬ雰囲気に緊張した。
「…エッチするにはどうしたらイイの?」
「…は?!」
「まだそんなコト言ってるの?」
望は少し悲しそうな顔をした。
「だって…海行ったトキも芯太、抱いてくれなかったんだもん」
望の瞳にはいつの間にか涙が溜まっていた。
「あたしって…魅力ナイのかなぁ…」
早希は微笑んで言った。
「そんなコトないょ?」
「ふぇ〜?」
早希は望の手を握る。
「芯太クンが望を大事にしてる証拠じゃないッ。そういうトキは自然とくるものだから…。」
「早希…」
望は笑った。
「ありがとうッ」
「うんッ」
望は残りのかき氷を一気に口に入れ、席を立った。
「やっぱり早く抱かれたいケド…焦るコトナイんだね。」
そう言って望は元気に店を出た。
「…そういえば、あたし何のために呼ばれたんだろう…」
早希はアイスティーをすすった。

(やっぱり早希に話してよかったッ!!待ってて♪愛しのダーリン♪)
望は芯太の家目指して走りだした。

「…ココだッ。ちょっと早く来過ぎたかな?」
芯太と約束した時間は3時だったが、今は1時半だった。
―ピンポーン
「…あれ?」
家の中には人の気配がナイ。
「いない…」
望が途方に暮れていると、後ろから望を呼ぶ声がした。
「のん?!」
「芯ちゃんッ!!…ゴメン。早く来過ぎたッ」
芯太はこれからお昼のようで、コンビニへ行っていたようだ。
「ゴメンな。…入ってッ」
―ガチャ
(あたし…今夜ココに泊まるんだ)
「のん?入らないの?」
芯太は不思議そうな顔をして、望を覗き込んだ。
「ううんッ!!おじゃましますッ」
「あ、誰もいないカラ。」
「え…」
(ってコトは…今日チャンスじゃん!!)
望は心のなかでガッツポーズをした。
「ぁ…嫌?」
芯太は望を心配していた。
「嫌じゃナイょ!!」
そして芯太は望の頭を撫でた。
「大丈夫ッ、望が嫌なコトはしないから…」
「芯太…」
芯太は望をリビングに座らせた。
(違うよ!!逆だょ、芯ちゃん!!)
望は芯太が出してくれた麦茶を飲んだ。
(芯ちゃん…あたしを大事にしてくれてるんだな…)
「…芯ちゃんの部屋ドコだろ〜♪」
望の心は秋の空。何かひらめいて、芯太の部屋を探しはじめた。
(ベッドのしたにエロ本とかナイかな〜?男だもんあるよね♪)
「ん?ココ…だッ」
望が見つけた部屋のドアには、望とのデートで買ったプレートが掛かっていた。
「んんッ、芯ちゃんの部屋に間違いないッ」
望がドアに手を掛けた。
「のん!!ソコはダメだッ!!」
芯太がどこからともなくやってきて、慌ててドアを塞ぐ。
「何で〜?ココ、芯ちゃんの部屋でしょ?」
望が不機嫌そうに、芯太を見た。
「そうだケド…汚いから待ってッ」
「大丈夫。気にしないから。」
望の行動を芯太は必死で遮る
「んッ、もう…こうしてやる!!」 
望は芯太の脇腹をくすぐる。
「うわぁぁッ」
芯太はとっさにドアから手を離した。
「ふふんッ、芯太が脇腹弱いの知ってるんだからッ。」
―ガチャッ
望は芯太の部屋のドアを開けた。
「あッ、コラッ。のん!」
「………あらッ?」
止める芯太の手を逃れて、望は部屋に入った。
「キレイじゃん…」
芯太の部屋は望の部屋より遥かにキレイだった。
「ふ〜んッ…芯太?」
芯太は明らかに後ろに何かを隠した。
「何隠したの?」
「ぇ…何も…」
「イイじゃん!!見せてよぉッ」
望は芯太にしがみついて離れない。
「ちょッ!!望!ぅゎッ」
「キャッ」
芯太はバランスを崩して床に倒れてしまった。もちろん、しがみついていた望も一緒だ。


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