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囚われ
【学園物 官能小説】

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囚われの先-5

「ね〜…健治ッ」
「何?」
早希はペンションへの帰り道、健治の背中で揺られていた。
「望と芯太クン、エッチできたかな?」
健治は表情こそ見えないが、苦笑いしているようだ。
「あ〜…大丈夫だょ。夜二人きりっつたらやる事一つだし。」
早希は健治の頬を両手で引っ張った。無言のメッセージだ。
「…」
「いひゃい…嘘だよ。望だって女だ。芯太が我慢出来ないよ。」
「…そうか。」
辺りはまだ闇に包まれている。
「ふぁぁ〜ッ…眠い」
早希が大きなアクビをする。
「ぁぁ…俺も。もう体力が…」
ペンションに着いて、シャワーを浴びた二人は倒れるように眠りについた。
―ぐぅぅぅ
早希は自分のお腹の音で目が覚めた。
「今…何時?」
時計は10時半を指していた。もうお昼だ。
健治はまだ夢の中。
「…可愛い」
健治の寝顔をまじまじと見たのは初めてだった。そっと頬にキスを落として、早希はベッドから起きた。

「…んッ、今何時?」
健治が手探りで時計を探す。時計は11時を指していた。
「…あれ?早希?!」
健治は急いでベッドから飛び起きた。
「あ、おはよう。」
早希はリビングでテレビを見ていた。
健治はそれに安心して早希を抱き締める。
「…よかった…居なくなったらどうしようって思って…」
早希は抱き締めかえした。
「ぇぃッ!…大丈夫。ココにいるょ」
そして向日葵のように笑った。
「ただいま〜ッ」
玄関が何やら騒がしい。望と芯太が海から帰ってきたのだ。
「…望、海行ってたんだ。」
「うんッ」
二人とも真っ黒に焼けていた。
「あ、早希も健治クンも急いでね。電車、11時38分だから。」
「「え?!」」
二人の声がハモった。
「帰りの支度してナイょぉッ」
「早希、おちつけ!!」
発車時刻まであと25分

―…
「よしよしッ、よく頑張ったッ」
望は早希の頭を撫でた。早希も健治もボロボロだ。
四人は発車時刻にギリギリ間に合った。
「早希、そういえば昨日どこ行ってたの?」
「えッ?!海だょ!!海ッ」
早希は慌てて答える。
「ふ〜ん…あ、あたしちょっとトイレ。」
「あ、あたしもッ」
望に続いて、早希も席を立った。

「ね…望」
「ん〜?」
早希は鏡で髪型をチェックしながらさりげなく望にたずねる。
「昨日…どうだった?」 
早希は少し照れてそうきいた。
「何で照れるのよ。」
望は不思議そうに早希を見た。
「何でって…エッチできたの?芯太クンと…」
早希と望の間に長い沈黙が続いたと思うと…
「ぁあぁあぁぁぁぁ!!」
望が叫んだ。
「すっかり忘れてた…昨日の夜、遊んで寝たし…」
「は?!」
望の話によると…
海から帰ってきた二人は、ご飯を食べ、少しお酒を飲み、遊んで、寝たらしい…。
「うわッ…失敗したッ…ねぇ、早希ッ。もう一泊しようよ!!」
望は早希の肩をガッシリ掴んで、前後に揺らす。
「のッ望ッ」
「お願いッ一泊増やしてぇ〜〜ッ」
望のロスト・バージンはまだ先のようだ。
「あたしの素敵なエッチ計画はどうなったのょぉぉぉ」



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