find out Eve-3
「5も4もないなんて言わないからぁ」
・・・前言撤回。
「織華、カンベンしてくれ」
「えっ、なにが?」
織華は笑顔で返してくる。くっ、なんか泣けてくるぜ。
「ほらほら、さっさと行くよ買出し」
「買出し?んなの聞いてねーぞ」
「うん、言ってないもん」
いや、そりゃそうだろ。聞いてないし。
「買出し行かなきゃパーティ出来ないしね、レッツゴー」
という訳で、買出し(の荷物持ち)に行くことになった俺は織華と絵実と共に一回絵実の家に荷物を置く事にし、絵実の家に向かっていた。
「ねぇねぇ、絵実の家ってどの辺なの?私まだ一回も行ったことないからわかんない」
先頭を歩く絵実は、そう聞いてゆっくりと指を上げた。
「アレ」
指の向こうには8階建てのマンションがあった。
「つーか、学校から5分もかかんねぇじゃん」
後ろに振り向くとすぐ学校。なんて便利なんだろう。
「ホント、近いねぇ」
「・・・・・」
絵実は歩き続ける。そんな絵実を見て、ふと疑問に思った事を織華にこっそり聞いてみる。
「なぁ、お前と絵実って会話成り立ってんの?弁当の時とかも話しかけてるのお前だけじゃねーか」
すると織華は少し考えて
「んー、傍から見るとそう思うかも。アレでもね、一応会話はしてるんだよ?と言うかあんまり口に出して話さない子だから、読むのよ」
「読むって、心をか?」
マジかよ、と思いながら聞く。
「そうよ、普通の人とか歩よりはずっと読みずらいけど、なんとなくこうかなーって分かる気がするから」
「お前、スゲェな」
俺は正直にそう思った。
「でも、絵実もやろうと思えば口に出さずに話せるみたい」
「・・・・」
もう俺も入れる話じゃないし、つーかもう少し気をつけなきゃな。
マンションはカードキー式で絵実が開けてくれた、絵実の家は7階に会って、エレベータから降りて窓から下を見ると結構怖かった。
絵実は自分の部屋の鍵をあけ先に入ってしまった。