シャッフルカード ハード-1
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「みんな 揃ったね・・・・じゃあ 続きを始めようか」
ここはロッジの広間。
みんなは テーブルを囲んで座っている。
ただ
広間の灯りは薄暗くされていた。
流しのところの灯りと
シャワー室前の脱衣所の灯り
階段のアプローチ用のライト
それ以外の灯りは消している・・・・。
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こうなったのは 夕食を終えてみんなでロッジに戻ったとき
リュウさんが テーブルの上の『シャッフルラブカード』を見て
「仕切りなおしだろ? また俺から引いていいのか?」
と話したことに
「いいんじゃない?でもシャワー浴びたいから 遊ぶのはその後だからね」
と サトコが言ったのが始まりだった。
みんなが冷蔵庫に飲み物を移していて
あまりカードに気を取られていなかった。
「パートナー、どうするの?また変える?」
リエさんは リュウさんの近くで タオルを首に巻いていた。
「夕食中 パートナーって そんなに近く感じなかったし、継続でよくね?」
「そういえばさ 夕食後って パートナーとかの関係ってなくなるんじゃ・・・」
ユウヤがそう言ったとき
リエさんが少し早口でそれに答えた。
「ある程度まで ゲーム進むまで パートナーの関係はあっていいんじゃない?」
その言葉にサトコがすぐに続けた。
「そうね とりあえすパートナー継続で!でないと・・・」
「でないと?」
俺がサトコの言葉が気になって言うと
リエさんがすぐに俺の耳元で囁いてきた。
「パートナー関係がなくなって自由になったら・・・すぐにでもエッチなこと始まるかもよ」
俺はそのリエさんの言葉にも止まってしまったが
リエさんから香るかすかな汗の香りに ドキッとしてしまった。
リエさんはチラッとチカの方を見てから 俺に囁き直す。
「エッチなこと始まったら・・・チカちゃんも すぐに誰かに・・・」
そこまで聞き 俺はやっと理解した。
その事に気付いてないのか考えてないのか
リュウさんは カードを派手にシャッフルし 1枚を捲った。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
リュウさんの大きな声が広間どころか ロッジいっぱいに響いた。
「な!なによ!うるさい!」
「リエ!見ろ観ろ視ろ!」
カードを向けられたリエさんが 唖然としてしまった。
大きな声につられて みんながリュウさんとカードを見。る
『トラブルカード 急な停電により 真っ暗に・・・ここからのプレイは部屋を暗くして楽しんでください』
「そんなカードも あるのね」
サトコの 溜息に近い声が漏れた。
「面白くなってきた!!ほらほら!灯り消そうぜ!」
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皆がシャワーを浴び
各自着替えて
テーブルに集まった。
席は
リュウさん リエさん
ユウヤ ユキ と並び
ユキの正面から
チカ シンヤ
サトコ 俺の順番になっていた
皆が 上は体操着のシャツに 下はハーフパンツになり
「修学旅行みたいだな」と
シンヤが笑いながら 上半身裸の状態を回避できて喜んでいた。
もちろん チカもショーツをはいている。
「みんな 揃ったね・・・・じゃあ 続きを始めようか」
リュウさんが 嬉しそうに 灯りを消した。
壁の時計は 八時を回っているようだった。