シャッフルカード ハード-7
ユキは笑いながら 飴を口に含んでしまう。
「んにゃ ふぁじめるね」
口に飴を入れながら ユキはテーブルに手をつき
向かいのチカに唇を突き出していく。
「わ・・・・本当に やるんだ・・・・」
覚悟を決めたのか チカも 身体を乗り出し ユキと顔を近づけていく。
キスができそうなくらい近づくと
ユキは ゆっくりと 飴を乗せた舌を出しはじめた。
薄暗くても 飴がしっかりと濡れている輝きがわかる・・・。
ユキの舌は 飴を上手に器状に乗せ 唇と舌で飴を支えていた。
「う・・・・・受け取れば、いい?」
チカも ゆっくり舌を出し始めた。
その舌が そんなに伸びきらず プルプル震えてる。
「ん・・・・・んんん」
お互いの鼻が触れそうな 唇が触れそうな距離・・・
ユキが なんとかチカの舌先の位置を感じたのか
ゆっくりと 飴を舌先に落とそうとしはじめた。
「ん!んん」
チカも 必死に舌先を器状にし その先を動かす。
その舌先は ユカの舌に触れ
ユカはそれを感じてから 思い切って飴を転がした。
飴は 上手にチカの舌に乗り チカも勢いで飴を口に入れた。
「おおおおお!上手くやったな!」
シンヤが興奮している。
「ん・・・でも きうぉつけないとぉ あむぇ のんじゃいそおう・・・」
チカは 飴を含んだまま 軽く口を拭っていた。
「ごめんね 少し舌 触れちゃったね」
ユキも口を拭いながらチカの話しかけていた。
「じゃあ、次は 俺が 飴を受け取るんだよね」
シンヤは 嬉しそうにチカの顔を見る。
「ん・・・・・しかちゃない」
チカは そういうと シンヤにゆっくりと顔を近づけ始めた。
シンヤも 無言になり ゆっくりと 顔を近づけていく。
まるで キスをするみたいな顔の近づけ方に 俺は 椅子に座りなおしてしまった。
直視 出来ない・・・・。
「ん・・・・・・」
チカの声が 色っぽく聞こえてくる・・・・・。
「チカちゃん、もう少し 舌 出して」
シンヤの声も いつもより優しく聞こえる・・・。
「・・・・・ん」
「ん・・」
「ん・・・」
「・・・・・・ふぅ、渡せた」
「ん、チカちゃんにょ唾液にょ味うぁ 桃の味だな」
「それ 飴が桃味なだけじゃん」
二人の会話で みんなが力を抜いた感じがした
「見ててもドキドキするわ・・・触れそうで 触れなかったね」
「でも 息は感じるよ 怖い怖い」
サトコとチカが笑いあっていた。
「さて、サトコ!飴あげにゅね」
シンヤは 身体を返し 今度は サトコと見つめあう。
「しかたないなぁ、はい 上手にしてね」
俺の隣で サトコが俺に背を向ける姿勢で シンヤに顔を近づけていく。
サトコの長い髪が すっと 流れた。
俺は みんなが二人の口元を見ている中 1人 サトコの背中に垂れる髪を見ていた。
「ん・・・・・・」
サトコの小さな声
微かに聞こえる唾液のような音
「・・・・ん」
サトコの体が 数回揺れ 顔を動かしていく。
そして シンヤから ゆっくり顔を離し 口元を拭っていく。
「ふぅ・・・・シンヤ、わたしゅの へた」
「緊張しちゃってな!でも ナイスキャッチだったぜ」
サトコは そのまま俺の方を向き
唇から 少しだけ飴を出して見せ 口の中に吸い戻した。
「次・・・・・アキラ いくよ」
サトコが ゆっくり顔を近づけてきた。
今までの中で 再接近した距離を
簡単に破り サトコの目しか見えないくらいの距離になった。
「ん・・・・・・・・」
サトコが ゆっくり目を閉じて
飴を乗せた舌をゆっくり出してきた。
微かに 桃の匂いがする。
近くでみんなが見ている という視線は 思ったより意識しなかった。
目の前に必死で・・・・・。
俺は サトコの唇に目線を移す。
しっかりと湿った感のある飴が 小さな舌の上にある。
その舌は 同じくらい湿ってそうな唇から 軽く突き出されている。
少しだけ 勢いに任せ 舌を出してみた。
はっきり見えない舌と舌の距離
微かだが サトコの息を感じてしまう。
甘い 温かい空気の流れ
少し舌を動かしたら 舌同士が触れてしまいそうな距離間
ほんの 一押しで 唇同士も 触れ合える距離・・・・
サトコは 少し目を開け
微かに 意地悪に笑った気がした。
そのまま サトコが顔を動かすと
飴は サトコの舌から横に転がり
俺の舌の上に落ちてきた。
微かに 微かに 舌同士が 触れた気がした。
「ほっ!上手に受け取ってくれたね!脱がなくてすんだわ」
サトコは開放されたように 笑いながら俺の肩を軽く叩いた。
俺は 口にある飴を 軽く舐めた。
さっきまで サトコの口に入っていた飴・・・。
「さて、俺も飴をいただいて リエと ブチューー と行こうか!」
リュウさんは 勢いよく立ち上がり 近づいてくる。
「え?やっぱり 口移し ですか?」
俺の質問に リュウさんが ニヤッと笑い 皆も うんうん と頷いている気がした・・・。
「俺は キスしちまうぜ!男でも女でもな」
「わ・・・・・・変態」
サトコが リュウさんをからかうように言うが
リュウさんは 本気でキスしてくる様子だ。
「わ・・・・アキラちゃん」
チカの小さな悲鳴のような声・・・・。
「いくぞ、アキラ 覚悟しろ」
「わ・・・・わ!」
コロッ
俺が声を出した瞬間 飴は口からこぼれ
フローリングに転がってしまった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
俺の小さな悲鳴と リュウさんの大きな悲鳴・・・・・。
「絶対 わざとだろ・・・」
リュウさんは 俺を睨みながら ショートパンツを脱ぎ
「違うんです ほんとに」
俺は リュウさんに少し睨まれながら シャツを脱いでいく・・・。