ババロアの材料と幸子と句美子のお泊まり-1
「ただいま」
「あ おねえちゃん おかえり」
優依が帰宅すると
優花が話しかけてくる
「優花 ただいま あとでゆきちゃんともう一人来るから」
「あしたくるひとのひとり?」
「うん そう」
「そのひともかわいいの?」
「可愛い方だと思う うん」
「そっか またらいばるふえるの?」
{え? 優花 どこでそんな言葉覚えてくるの}
「うーん てれびとか」
「そうなんだ らいばるふえるといや?」
「ううん みんなでするんでしょ」
「うん」
「だから わたしはへいき」
「そっか」
優依は洗面所でうがいと手洗いをして
自室にランドセルを置いて
居間に向かう
「お母さん ただいま」
「優依 おかえり ゆきちゃんはあとでくるの?」
「うん 一度家に帰って荷物もってくるって」
「わかった 買いものはゆきちゃんキタラでいいのかな」
「うん あと もう一人 とまるの増えたけどいい?」
「え? 明日来る子の誰か?」
「うん へいき?」
「それは問題ないわ 一人もふたりもかわらないし」
「ありがと そして その子もおさむくんにあいたいって」
「え? え? えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
「お母さん 驚きすぎ」
「ライバル増える」
「やっぱり お母さんはそれが心配なの」
「むぅ ロリコンなんだし おさむくん」
「そうね 今のところわたしが最優先だけどね」
「ゆ、優依ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「エッチするのはゆするんだからいいでしょ?」
「そ、それはそうだけど…」
「で、買いものだけど
夕ご飯のはお母さんに任せるとして
ババロアの材料は…このプリントを参考にすると
板チョコのビター 牛乳 生クリーム 粉ゼラチンになるかな
5人分でチョコ80グラム 牛乳100cc
生クリーム200cc 粉ゼラチン5グラムとなってる」
「そうすると牛乳1リットルと生クリーム2リットルあれば足りそう?」
「私たちはおとうさんとおさむくんだけだし?」
「そうね 板チョコは…形態で調べてみるね
えーと…1枚50グラムぽいね そうすると10枚ぐらいで足りる?」
「お母さんと優花を一人としてカウントして
わたしたちで6人だから…そんな感じだね
あ わたしは別に苺牛乳と苺チョコ6枚買うから」
「え? それって 苺チョコババロアくるの?」
「うん そう」
「優依ってそういうところはすごいね」
こんな会話をしていると玄関から
「おじゃまします」
と…聞こえてくる
それを受けて優依が玄関に向かうと
句美子が立ってた
「いらっしゃい 荷物あると言うことは」
「うん 泊まっていいって言われたからお世話になります」
「じゃ、あがって」
優依は句美子を招き入れると
居間に向かい入れる
「いらっしゃい えーと…」
「お世話になります 草摩句美子と言います」
「あ 草摩さんの娘さんなのね」
「はい」
「今日明日とゆっくりしていってね あとでゆきちゃんもくるだろうし
ゆきちゃんきたら買いものいくから」
「はい」
「それにしても…くみこちゃんもかわいい子で」
「え?」
「お母さん そこでくーちゃんまで嫉妬しない」
「え あ…ごめんなさい」
「いえいえ…」
「それで優依 ババロアの材料はいいとして
トッピングは?」
「あ ゆきちゃんがブルーベリーソース使うって」
「そうなんだ あとは?」
「お父さん用ならアーモンドとかブランデーと蜂蜜をベースにして
ソース作るとかどう?」
「うん いいかも ブランデーならあるし蜂蜜もあるし
グラニュー糖とかもあまってる」
「足りないのはアーモンド辺り?」
「そうね あとはココアパウダーとか
果物の缶詰でもよさそうだけど くみこちゃんはどうしたい?」
「お父さん用にアーモンドで
ゆきちゃんのおじちゃんにはわかんないから
ゆいちゃんに合わせようかと」
「とりあえず、苺チョコババロアとビターチョコババロアの2種類でいいかな?」
「いちごのは今日作るんでしょ? 夕ご飯後に」
「うん そのつもり くーちゃんもいい?」
「うん で、ビターは明日しおりちゃんたちの指導ついでに?」
「そう あと 優花 アーモンドをくだくのやって」
「はーい」
「こんなところかな? あときめることある?」
「ううん だいたいきまったかも」
「うん」
「あ そう言えば おさむくんって果物だと何好きなんだろう?」
優美が思い出したように呟くと
優依が言う
「ぶどう もも…かなぁ」
「ゆいちゃんってなんでも知ってるの?」
句美子が優依に聞いてくる
「色々話しているから好きな食べものはだいたい把握してる」
「すごいなぁ」
「ゆ、優依…むぅ」
「お母さんはそこで悔しがらない で、缶詰なら
桃缶が一番買いやすいね」
「うん そうね あとは…入れ物どうするの?」
「プラスチックスカップ買うのが無難?」
「それが1番かなぁ 蓋はラップにすればいいし」
「うん」