狂気の連鎖-5
『許さないって言われてもなあ?唯先生と彩花ちゃんが居なくなった≠チて分かったら、「チンポ独り占め出来る!」って《発情》したのは風花ちゃんなんだぜ?いま動画観ただろ。アレが真実ってヤツよお』
(………い…居なく……ッッッ)
少しだけ回る思考回路が導き出したのは、あの脅迫の時すでに、唯も彩花も〈何処かに移された〉という答えだった。
『ショッキングなグロ画像を見せ、嘘を並べて恐怖心を煽れば、あとは言いなりになる』
単純な謀(はかりごと)で騙せると踏んだ悪戯が、風花をペットへと堕とした……。
失意の風花の顔は血の気が失せ、表情すらも消えていく。
ただ、枯れ果てたと思っていた涙だけが、スゥ…と流れ落ちた……。
『速攻で唯と彩花が消えてくれて嬉しかったんだろ?どこ見たって大好物のフル勃起チンポしか無えんだからなあ?』
『この動画観てみろよ。自分でケツの割れ目広げておねだり≠オてんだぜ?こんなヤツを信用した彩花とか唯とか、脳みそ腐ったバカとしか言え……』
「む、無理矢理やらせといてよくも…ッ!!オマエらのした事、絶対に許さないッッッ」
湧き上がる暴言も怒声も、いまの風花には聞こえなかった。
取材の打ち合わせで訪問した高校の会議室でのやり取りや、クラスメイトの鎮痛な表情。
浅井唯の直向きな思いや、井元彩花の気迫≠ニも言い表せられるほどの親友の無事を願う気持ち……。
「……ご…ごめ…ッ……ひぅッ……ごめんなさい……」
自分の迂闊な行動を悔いるのは、もう何度目だろう。
被害を拡大させ、哀しみに苦しむ人を増やしてしまった罪悪感は、いったい何処まで膨張するのだろう。
『……オマエ、報道記者なんだよなあ……だったら今の気持ちってヤツを記事にしてみたらどうだ?クククッ!犯罪者を引き連れて取材して、担任教師と親友の生徒まで巻き添えにした《自分の愚かさ》を赤裸々に書いて発表してみろお』
「ッ……………』
……何がしたかった≠フだろう?
この生き地獄の次のステージは、きっと
真の《地獄》に違いない。
あの二人は今、そこに居る。
死が間近にある業火の渦中で、阿鼻叫喚の苦しみに悶えているはずだ。
「……こ…殺して…ッ」
「ッッッッ」
能面のような表情の風花が、力無く呟いた。
それは精神の崩壊を思わせる、まさに古芝風花という女性の終焉に見えた。
『クククッ……「殺して」だと?まだまだ死なせねえよお』
「もう嫌なのッ!!い、生きてたって……誰か私を……ほがあッ!?」
「な…にをッ!?ふ、ふうちゃんッ?い"ッイヤあぁあぁあッッ!!」
ピンク色のシリコンボールギャグが、風花の口の中を占有している。
タコ糸を結ばれた鼻鉤が鼻穴を吊り上げてブタ鼻に変形させ、更には洗濯バサミが瞼を摘み上げて眼球が剥かれた。
目の前の女性が風花であると認められるのは太めの眉くらいのもので、そのギョロ目のブタ顔は親友の弘恵には直視出来ぬほどの醜さだ。
『クククッ!「殺して」じゃねえだろ。「イカせて」だろ?風花はこうやって虐められるのが大好きなんだよなあ?』
「ッッッ!!」
弘恵の目の前で、風花はパンティを一気に脱がされた。
異様に盛り上がった秘肉は、ブツブツと生えた短い陰毛に覆われ、妖しげな肉花が湯気を発てて咲いている。
その直下にある肛門は汚穴そのものであり、小さなチョコドーナツを貼り付けたようなドス黒い洞穴となっていた。