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月灯り
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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若さ-1

 私にとっては全てが驚きだったし、全てが新しい刺激だったのに、その後の青年の行動に、私は、さらに驚かされた。何と青年は、自分と私の精液で汚れた妻の顔を舐めはじめたのである。彼の顔は端正で幼さが残るというのに、その行為はまるで醜悪な老人のそれのようだった。幼いキスではない。執拗で陰湿で嫌らしい舐め方なのだ。私の妻がもっとも嫌うところの、それは愛撫の仕方だった。ところが、妻の顔は幸せそのものだった。
 私は、ベッドに這いつくばるようにして、強引に妻のその部分に顔を埋めた。尻を付けて座っている妻の深奥には舌は届かなかったが、辛うじて敏感なその突起には舌が当たった。
「アナタ、私、ああ、ごめんなさい」
 妻がお漏らしをしはじめた。私は慌ててそれを飲んだ。いくらなんでも、ベッドにお漏らししていいわけがない。ホテルに何と言い訳けしていいかも分からない。いや、そんな常識によって、とった行動ではなかったかもしれない。むしろ、青年に良いところをとられたので、自分には、こんなことも出来るのだ、と、青年に見せようとするような、そんな自己顕示欲に満ちたところの非常識な行動だったのかもしれない。
「アナタ、大丈夫、無理しないで、そんなたくさん、飲めないでしょ」
 飲めた。意外なほど器用にこぼさずにそれを飲むことが私には出来た。
「君」
 妻の漏らしたオシッコを飲む私を青年が見つめていた。そして、その青年の股間を私は見つめていた。流石に若い。彼はすでに怒張し直していたのだ。いや、もしかしたら、彼は果てた後、一度も萎えなかったのかもしれない。そんなことはどうでもいい。とにかく、彼のそれは使えるのだ。
「君」
 しかし、私は言葉が出ない。あまりの興奮に、混乱してしまっていたのだ。こうした時、私よりは冷静なのが妻だったはずなのに、この時ばかりは、妻は私よりも興奮に混乱してしまっていたようだった。
「君」
 三度目に私が言った時、青年はそれだけで何かを察したのだろう、私の目を見ながら深く頷いて見せた。通じた、と、そう思いながら、私は妻の股間から身体を離した。青年は私と入れ替わりに妻の上に被さるように身体を重ね、同時に、座っている妻を逞しい腕で、ずるりと下げて彼女を仰向けに寝かせた。
「あ、ああ、あああ」
 妻の声が部屋に響いた。もしかしたら、ホテルの廊下にも隣の部屋にも響いてしまったかもしれない。それほど大きな声だった。青年は妻の身体を下げて寝かせるのと、ほぼ同時に、自分のそれを妻の中に入れてしまったのだ。
 絶叫、絶頂。
 その声を抑制しようとしたのか、あるいは、無意識に妻の唇を求めただけなのか、私は横から妻の唇に自分の唇を合わせていた。三人分の唾液と二人分の精液。まさに、それは、今の、私たち三人の混沌を凝縮したような匂いであり味だった。


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