休日の性愛-3
唇を離すと、しのちゃんがせつなそうに息を漏らしながらささやく。温かな息と肌のぬくもり。全身で抱きしめる8歳の「こいびと」の細く柔らかな幼女の身体。
「しのちゃん……」
「あたしたち、これからもずっといっしょだよね、『こいびと』だよね」
やさしい笑顔のしのちゃん。
「もちろんだよ。俺、ずっとずっと、しのちゃんといつまでも一緒にいるよ。宮古島に行っても、その先も、俺はしのちゃんのそばに必ずいるよ」
「ほんと?ぜったいだよお兄ちゃん」
「うん。俺、しのちゃんしかいないから」
「あたしも。お兄ちゃん……」
しのちゃんが俺の耳に顔を寄せる。8歳の少女臭い息がやわらかく耳朶をくすぐる。
「だいすき。お兄ちゃんのことが、いちばんだいすき」
しのちゃんを抱きしめる腕に力が入る。
「俺もだよ。しのちゃんのことが、しのちゃんだけが大好きだよ」
どんなことがあってもしのちゃんを離さない。俺の「こいびと」、俺にとって誰にも代えがたい、愛おしいという言葉以外に形容のしようがない、誰よりも大切な存在。
愛おしい。うん、間違いではない。でもそれだけじゃないよな俺。しのちゃんの脛に挟まれたあたりの位置で、しのちゃんの肌の感触としのちゃんの匂いとしのちゃんの体温と、そしてこの「ふたりっきり」という状況への期待とに誘引された股間の盛り上がり、これは何だいったい。
「しのちゃん……」
右手でしのちゃんの腰のあたりをそっと撫ぜる。そのままヒップディップスのあたりから下へ、半分くらいめくれ上がったスカートの裾からさっき撫でそこねた太腿へ指を這わす。しのちゃんは、今度は抵抗しない。
なめらかな8歳の太腿の肌。膝の上と下とで太さがまだほとんど変わらない、幼女の生足。走ってもジャンプしてもまだ、ぷるん、と揺れる部分の少ない、小学2年生の華奢な太腿。8歳の「こいびと」の身体。その身体から漂うまだ女の子っぽさの薄い体臭としのちゃん臭い息臭。こんなに幼くて細くて、でも俺のことを愛してくれてなにもかも許してくれるしのちゃん。もうある程度までは経験済みの「こいびと」同士の性愛も、これから学年が高くなるに連れてもっといろんなことがしのちゃんとできるようになるかもしれない。そんなことを思いながらしのちゃんの肌を指で撫ぜてしのちゃんの匂いを嗅いでいる俺のおちんちんには、もうとっくに九月のダムのように血液ががっつりと貯留されている。
「お兄ちゃん、いまぜったいエッチなこと考えてるでしょ」
俺の顔の下で照れたように笑いながらそう言うしのちゃんの唇をまた塞ぐ。右手をスカートの裾に伸ばして柔らかな布地をめくり、淡いピンク地にグレーの丸ドットが入った女児パンツのウエストエッジを指先でつまんで下ろす。人差し指と中指の背にしのちゃんのすべすべした恥丘、そして8歳になってからはおそらくさおりさんと俺にしかまだ見られていないはずの ―小学校の水泳の授業で着替えるときに同級生の女子は見たかもしれないけど― 無毛ワレメの感触が伝わる。
女児パンツをつま先から脱がし、身体を起こしたしのちゃんの服を脱がせる。はだかんぼになったしのちゃんが
「お兄ちゃんの服、あたしが脱がせてあげるね」
と言って俺のベルトのバックルに手をかける。もう隠しようもなく勃起の形状でふくらんだ前立てのチャックを下ろしたしのちゃんが、ちら、と俺の顔を見ていたずらっぽく笑いながらチノパンとボクサーショーツを一緒にずい、と膝下まで引っ張る。衣類から解放されてぴん、と突き出した、包皮を被ったまま勃起しているおちんちんがしのちゃんのぺったんこの胸の小さな乳首の前で小刻みに揺れる。かろうじて露出している尿道口はもう、先走り液でねっとりと湿っている。
裸になって、ベッドの上に中腰で二人で立ってもう一度しのちゃんを抱きしめる。勃起したおちんちんを8歳の幼女の裸のおなかに押し付けながらその幼女の髪の匂いをいっぱいに吸い込んで華奢な背中を撫ぜている26歳の俺。小学2年生の「こいびと」との性愛を前に昂ぶる心臓の鼓動を感じたしのちゃんが
「すっごいドキドキしてる、お兄ちゃんの胸」
と、唾液で濡れたすきっ歯の前歯を無邪気に見せながら言った。
「しのちゃんとエッチなことするから、うれっしくって興奮してドキドキしてるんだ」
「へんたーい。でもなんか、あたしもうれしい。二人っきりではだかんぼで一緒にいるのって、お兄ちゃんとだけしかできないもん。お兄ちゃんがエッチなことしてもね、あんまり恥ずかしくないし、お兄ちゃんがこーふんするの、なんか楽しい」
にへー、と笑うしのちゃんの頬を両手で挟む。にゅ、と突き出した唇に鼻を押し当て、両手に軽く力を入れて唇から押し出されるしのちゃんの口の中の空気の匂いを嗅ぐ。8歳の幼女の息臭と唾液が混じった匂い。それを嗅ぎたかったのは確かだけれど、俺の性欲を受け止めてくれているしのちゃんの笑顔がなんだか眩しくて、奇妙な照れが生じたのを隠したかったっていうのもある。なんていうか、罪悪感、とはちょっと違う、いろんな感情がそれこそしのちゃんの息臭や膣臭のようにいろいろとブレンドされてむわ、と沸き起こってきている。
その感情は性欲にも直接波及し、しのちゃんのおなかのあたりにカウパー腺液をなすりつけ続けていたおちんちんの包皮がゆっくりと剥けていく。剥き出しになった亀頭がしのちゃんの肌に触れるとかすかな刺激とくすぐったさ、それにいまこうしてお互い裸で8歳の「こいびと」を抱きしめているその強い実感とがノンガードで押し寄せる。
ベッドボードに上半身を斜めにもたれかけ、しのちゃんのお尻が俺のへそのあたりに来るようにあお向けに抱きかかえる。真っすぐ伸ばした俺の両足を、膝立てしたしのちゃんの細い両足が挟むような感じになる。