愛する女の為に-10
「失礼しまーす…」
恥ずかしそうにドアを開けて中に入って来る萌香にどよめきが起きる。
「え…?」
「凄い…、イメージがらっと変わったー♪」
「いいじゃん!」
普段の萌香とのギャップにみんなが驚く。
「は、恥ずかしいけど、頑張ってみました…」
顔を赤らめて恐縮気味な萌香に拍手が起きる。
「いーよ!萌香ちゃん!」
「似合ってる!」
そんな声に、ありがとうございます、と答える。
「それにしても萌香ちゃんがブラ見せるとか、意外ー。」
「しかも黒とか!」
「これ、今色んな種類が売られてる見せ下着なんです。恥ずかしいけど、下も…」
マイクミニを捲るとみんなの視線が下半身に集まりますます恥ずかしくなるが、見せパンティを見せる。
「見せパンティだから、パンチラも、少しは気にしますけど、ホントのパンティを履いてるよりも気にせず動けるんです。」
「見せパンかー」
「私みたいに恥ずかしがり屋はどうしてもパンティ見えちゃうのとか嫌だからミニスカートとか敬遠しちゃいますが、これを履けばミニスカート、手が届きやすいと思うんです。だから新作のトップスとスカートに加えて見せ下着の提案も出来たらいいんじゃないかって。」
萌香の見せパンチラに彰は人一倍興奮してしまったのをひたすら隠していた。が、いきなり話をふられて焦る。
「その提案を井上さんがしてくれました。」
「えっ?」
今度はみんなの視線が彰に向く。
「い、いや…、ちょっと思い浮かんだもので…(ヤベっ!勃起中なのに…)」
持っていた資料を股間の前に持って来て隠す。
「へー、井上くん、見直したよ。」
「萌香ちゃんの新たな魅力、引き出してるねー!」
「あ、ありがとうございます…」
頭をかく彰。萌香も何だか自分が褒められているようで嬉しかった。
「いいわねー。黒の下着もいい具合にセクシーさを醸し出してるし、ミニスカートを履く勇気のない女子に見せ下着の提案、すごくいいと思う!」
都姫が手放しで褒めた。
「一つ言うなら、ネックレスが長すぎるかな。もう少し短いネックレスの方がいいわね。」
夕梨花が言った。
「あ、すみません、これしか持ってなかったんで…」
「謝ることはないわ?頑張ったご褒美で、きっと井上くんが買ってくれるだろうからね!」
「えっ!?あ、そ、そうですね…アハハ!」
笑うしかない彰。夕梨花のただの冷やかしかと思っていたが、後々になり、これがこの上ないアシストになるだなんて思いもしなかった。