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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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妻を他人に (6) その日-4

「どうだった?」
「匂い嗅いじゃいました」
「ちょっと……! そういう話いいから!」
「どんな匂いがしたか、ゆきに教えてやってよ」
「言っていいんですか?」
「いいよ」
「きゃーーーだめ! 聞きたくない」
「いいからいいから、教えてあげて」
「なんていうかね、酸っぱくてエッチな匂いがしましたよ」

 妻はうつむいたまま耳まで真っ赤にしている。

「お前尻の方までべっとり汚してくれたもんな。そっちまで匂い嗅いじゃったのか?」
「もちろんです。これがゆきさんのお尻の穴の匂いかって思うと堪らなくなっちゃいまして」
「どう? ゆき。今この場でZにまた下着貸してあげようよ」
「は? この場で?」
「うん。これだけ興奮してくれたんだし、お礼も兼ねてさ」
「どういう理屈?」

 言われるまでもなくめちゃくちゃな論理だが、理由なんてどうでもいい。
 先日の様子から、下着貸し出しまでならオーケーしてくれるのではと踏んでいる。

「あのねえパパ……あなたの性癖に付き合わされてZくんも困ってるよ?」
「そうなの? Z?」
「ゆきさん! 見せてくれたら一生の記念になります! お願いします!」
 冗談めかして、両手を合わせおおげさに頼み込むZ。滑稽な動作にゆきの表情が緩む。
「困ってないみたいだぞ」
「もう……Zくんまで変態だったなんて」
「変態です! お願いします!」
「ゆき! お願い!」
「お願いします! 一生の思い出をください!」

 男二人でゆきに頭を下げる。

「じゃあ………………ちょっとだけなら。あんまり嗅がれちゃうと恥ずかしいから」
「ありがとう!」
「脱いでくるから。ここで待っててくれる?」
「そっか、目の前で脱ぐのは恥ずかしいもんな」
「待ってるよーー! ゆきさん!」

 ゆきは呆れたような笑みをこぼしつつ立ち上がると、洗面所へと姿を消した。

  *

 妻はすぐに戻ってきた。

 照れ笑いを浮かべながらいそいそと元の場所に座る。
 さすがに緊張するのか、小さくまるめたショーツを膝の上に置かれた両手でぎゅっと握りしめている。

「じゃあ……Zに渡してあげて」
「え? 私から?」
「うん」
「あの………………じゃぁ………………」

 手に持った下着をおずおず差し出すゆき。

「なんだかまだ、ちょっと温かくて恥ずかしいんだけど………………」
「ああああありがとうゆきさん。いやぁ、緊張するな」

 Zへ手渡されたゆきのショーツを見て、私は少なからずショックを受けた。
 人妻らしい清楚さとほどよいセクシーさを兼ね備えたサーモンピンクのその下着は、昨晩風呂上がりに彼女が身に着けていたものではなかったからだ。つまりゆきは、今日Zが来る前に真新しいショーツとブラジャーにこっそり着替えていたということ。妻なりに思うところがあってこの「お食事会」に臨んでいるのだ。

「ああ、ほんとだ温かい! さっきまでゆきさんが穿いてた生パンティ」
「あんまりコメントしないで……」

 しばし両手で広げてみたり、丸めて感触を楽しんだりしていたZが、ふいにショーツを裏返し、その中心部を鼻先に持っていったかと思うと、匂いを嗅ぎ始めた。

「ぁあああああすごいよおおおおゆきさん……生ゆきさんの匂いがあああ」
「ちょっとやめてよZくん!」
「あああ温かい……すごい匂いだよ、たまらないよおおお」
「Zくん! すごい匂いとか言わないで……! 恥ずかしい……」
「恥ずかしがらせてるんです……クンクン、クンクンクン……」
「パパぁ……この人止めて」
「あれ? ゆきさん?」
「なに?」
「ちょっと湿ってるよここ。すぅーーーークンクン」
 下着のクロッチ部分を指で広げて指先でつつく。顔面を押し付け、鼻を鳴らす。
「えぇ? やだぁ……! ちゃんとチェックしたよ? 大丈夫なはず……」

 慌ててZの横に行き、自分の目で確かめるゆき。

「ほら! ぜんぜん濡れてないじゃん! ひどい、Zくん……」
「そんなことないですよ。ほらよく見て、湿ってる」
 Zがゆきのショーツのクロッチに唇を押し付け、ぺろりと舐めた。
「あー、自分で濡らしてる! ずるい!」
「始めっから濡れてましたって」
「濡れてないもん!」
「濡れてた」
「濡れてない」

 自分のショーツを初対面の男と引っ張り合い、押し問答を繰り返す妻。
 彼女の秘められた「覚悟」を知った今、単にZと並んでソファに座っているだけで胸が苦しくなってしまう。

「ねえねえゆきさん、なんだか僕たち、仲良しみたいですね!」
「仲良しなんかじゃありません」
「ほらこんな肩を寄せ合っちゃって。Oさんハラハラして見てますよ?」
「ハラハラっていうかドキドキだよ。仲良すぎだろ、おまえら」
「さすが変態」
「ド変態」
「僕たちがこうやってくっついてるのを見て、あそこを固くしてるんですよ。変態だから」
「やだぁ……変態」
「どうです、ゆきさん? 旦那さんもっとドキドキさせてみませんか?」
「え……ちょっと……」

 Zがゆきの腰に手を回しぐいと抱き寄せると、妻のイヤリングがきらりと光り、少し遅れて乳房が小さく揺れた。
 二人の身体は完全に密着している。

「近いよー……くっつき過ぎ……」
「ゆきさんの髪、いい匂いしますね……くんくん」
「やだ……変な汗かいちゃってるからあんまり嗅がないで」
「いいじゃないですか。パンティーの匂いまで嗅がれちゃったんですから」
「もう……」
「そうだOさん、ゆきさんにキスしていいですか?」

 さらりと、重大な発言をするZ。


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