ずるい-11
昼過ぎになり、どこか出かけよう、ということになり、アダルトショップへ赴いた。
バイブ ディルド、アナルプラグ、幾種類ものコンドーム、と様々なものがあった。
アナルプラグに惹かれたが、レミに断られてしまった。
遠隔操作ができるピンクローターを買い、早速駅のトイレで装着した。
電車に乗り、リモコンをONにすると、モーター音がした。
彼女の膝が頽れた。
さすがに危険かと思われた。
レミの家の最寄り駅よりも、二駅手前で降り、散歩しながら帰ることにした。
スイッチを入れるたび、うっという声が聞こえた。
男性とすれ違うたびに、私はリモコンを操作した。
ビルとビルのあいだに私たちは入っていった。
レミがしゃがんで、私のベルトを弛め始めた。
スイッチをマックスにした。
ベルトにかけた手がふるえ出した。
ジッパーが降ろされ、ペニスが露わになった。
少し勃ってる、とレミに言われてしまった。
彼女はむしゃぶりついた。
その淫乱な様が、性感に訴えかけた。
立ちバックで繋がるのがセオリーだが、私は地面に仰向けになった。
彼女はスカートをひらき、私に跨り、ショーツの脇から呑み込んでいった。
その間もローターは装着されていた。
彼女の肉感と振動にやられえて、果てが近いように思われた。
シュチュエーションの妙もあったのかもしれない。
けれども、無機質なビルの壁に目を這わせ、我慢した。
レミは腰を激しくし、自分で胸を揉み始めた。
その姿は美しかった。
危なくなった私は、また壁へ目を向けた。
レミが前傾姿勢になり、唇を求めてきた。
それを受け、もうもたないかもしれない、と私が言うと、いいよ、なかに出して、ピル飲んでるから大丈夫、と返ってきた。
キスをしながら、レミは腰を加速させた。
だめ、わたしもいきそう、一緒にいこっ、と彼女は言った。
私は堪えた。
いく、いく、もうだめ、一緒に、と彼女が囁いた。
私は彼女のなかへ果てていった。
靴音がした。
慌てて立ち上がり、服をもとへ戻した。
けれども、リモコンのスイッチは切らなかった。