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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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事件発生-2



「……あ……やっちゃった」


生垣と高い塀に囲まれた狭い道の向こうから、白い軽自動車が来た。
バックしようと後ろを見ると、そちらからも白の箱バンが来ている。
その対向車はノロノロと近づき、そしてようやく気づいたように停車すると、運転席から男が降りてペコリと頭を下げてきた。


『すみません。やっぱりすれ違えないですよねえ?』


ニコニコと微笑むその男性は、とても人当たりが良さそうだった。
確かに軽自動車ならばすれ違いも出来そうだが、後ろの箱バンは無理だろう。


「そう……ですねえ。私のはギリギリですけど、後ろの方のは大きいですから」


唯はシフトレバーをパーキングに入れ、窓を下げて話しかけた。
後ろの箱バンからも運転手が降りてきて、『コッチは二台だからオマエが下がれ』と高圧的に話した。


『分かりました。今すぐバックしますから……』


唯は窓を閉め、対向車が下がるのを待った。
後ろの箱バンから降りてきた男の乱暴な口振りが苦手で、出来るならばこれ以上の関わりを持ちたくなかったからだ。


(……ちょっとお、早く下がってくれないかしら…?)


何故か対向車からは助手席の男が降りてきて、何やら運転手と話しを始めた。
苛ついている後ろの箱バンと、呑気な対向車に挟まれた唯は気が気でなかった。


(早くしてよね。後ろの人が怒ったらどうする……ッ?)


対向車の二人組を注視していた唯の横……あの箱バンの運転手が、唯の車の運転席側のドアに凭れてきた。
不可抗力で挟まれただけなのに、不満をぶつけられる謂れはない……そう思って窓を軽くノックした瞬間、いきなり助手席側のドアが開けられた。


「ち、ちょっと何をッッッ」


不躾に乗り込んできた男は、思わず身構えた唯の両手を握って引っ張ってきた。
襲い掛かってきた男の背後……もう一人の男が素早くドアを閉め、車内を密閉空間へと変えてしまった。


(お…襲われてるッッ!)


唯はクラクションを鳴らそうとした。
人目の無い狭い路地裏でも、クラクションを鳴らし続ける事で〈異常〉は知らせられる。
だが、男に掴まれた両手はビクともしない。
それどころかグイグイと引き寄せて唯の身体を抱き締め、いつの間にか自分の右腕で自分の左腕を押さえつける恰好にされてしまっていた。


「イヤああッ!!だ、誰かッ…ぎぐぐ…ッッッ!?」


狂ったように爆ぜる青い閃光に、唯の脇腹は噛みつかれた。
凄まじい激痛は神経をショートさせながら全身に走り、手足に痙攣を起こさせて脱力に貶める。


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