ブラザー-10
(あっ…)
彰の唇にこの世の物とは思えないぐらいに柔らかく温かい感触が伝わる。ふと目を開けるとそこには亜希子のキス顔が。その瞬間、彰の胸は張り裂けそうなぐらいに膨らんだ。
(キス…、キスしちゃった…。ホント…!?夢…?こんな美人と僕がキス…?)
初めてのキスに彰は動けなかった。鼻から漏れる亜希子の息にドキドキする。亜希子は身を寄せて唇を軽く押しつける。
(ああ…、いつまでも離れないで欲しい…)
夢のような時間の中、彰は幸せな色の世界に包まれていた。
すると少しだけ唇を離した亜希子は色っぽい声で囁いた。
「どう?初めてのキス…。」
「さ、最高です…。夢みたい…」
腑抜けた声で答えた。
「ンフッ…」
軽く笑った亜希子は彰の背中に手を回して抱きつき、再び唇をつけると、舌を出し彰の口の中にゆっくりと侵入させた。
「…!?」
まるで蛞蝓が這うかのようにゆっくりと忍び込む舌。口の中で舌先同士が触れ合うと、彰は体をビクッと反応させる。
「んん…、んん…」
色っぽい鼻から抜ける声を零しながら彰の口の中を舌で舐め回す亜希子。
(ああ、凄い…)
亜希子のキスに圧倒される輝だが、体に当たる女体とキスに下半身が興奮を見せる。
(ヤバい、勃って来た…)
慌てて腰を引く彰。そんな彰の興奮を知ってか、亜希子のキスは濃厚になる。
「んんっ…、んんっ…ンフゥゥン…」
生々しい鼻息に興奮が止まらない彰。興奮が頭を熱くし訳が分からなくなった。
「亜希子さん!!」
自分でも信じられなかったが、彰はそのまま亜希子をベッドに押し倒した。
「あん…」
亜希子は意外に冷静だった。興奮して体の上に覆い被さる彰をジッと見つめていた。
「亜希子さん!」
気づくとブラウスの上から無我夢中でキスをし、そして胸を揉んでいた。
「ああん、彰くん…」
興奮する彰の背中を優しく撫でる亜希子。無我夢中に絡めてくる舌を巧みに受け入れる。
「ハァハァ、ハァハァ(すげー!オッパイだ…!)」
もちろん生まれて初めての女のオッパイの感触に我を忘れて揉み回す彰。もう完全に勃起していた。
(もう勃ってる…。何か…初めての女の体に我を忘れて興奮する男って、たまらないかも…)
自分の体を激しく求められる感覚がとてもたまらなく感じる亜希子であった。