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オンナ狂 神谷鉄平
【OL/お姉さん 官能小説】

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面接-7

都姫は朝7時に出社する。フェミニンマインドの社員の出社時間は早めの8時だ。フレックスを採用してる為、特に8時出社と言う決まりはないが、殆どの社員が早く来て早く帰りたいと思っている為、帰りは17時、もしくは18時には帰りたい社員達はたいてい8時には出社している。子会社扱いのビルに入る店舗は20時まで営業している為そこまでは早くはないが、オフィスで働く社員達は殆ど残業なく退社している。
そんな中、都姫の退社時間はいつも22時だ。ビルの一日の売り上げをまとめてから帰宅する。オフィスはもちろん、店舗スタッフの誰よりも遅くまで会社に残っている。1番早く来て1番遅く帰る。その生活が普通になっている。

今日も夜22時、オフィスの鍵を閉めて社員用エレベーターに乗る。
(あーあ、やっと明日は休みだわ…。1週間長いわぁ…。コンビニでビールでも買って帰ろっと。)
25歳で起業してから今まで、ほぼ同じ生活だ。32歳になるが結婚どころか彼氏もいない。結婚は諦めた訳ではないが出会いもなく、積極的にパートナーを探す意欲もない。会社は順調だが、立ち止まるとすぐに傾いてしまいそうで恋愛なんかにうつつを抜かしている暇はないと思っている。今では結婚も彼氏もすっかり諦め、土日休みの為、金曜日の夜はビールを買い部屋で少し夜更かしをしてから寝て土曜日は昼まで寝るのがすっかりライフスタイルになっている。今日もビルから駅まで行き、電車に乗り二駅先で降り、そこから徒歩5分のマンションの近くのコンビニでビールとつまみを買い一人で酒盛りをしてゆっくり寝るつもりだ。

エレベーターを降りてビルを出る都姫。すると誰かが待ち伏せしていたように都姫の姿を見て近づいて来た。少し身の危険を感じた都姫は構えたが、すぐにそれが誰かが分かった。
「すみません、遅くに!」
怪しい者ではないと言わんばかりに少し大きな声で話しかけて来たのは…
「あ…、神谷さん??」
ビシッとスーツでキメた鉄平がいた。
「お疲れ様です。」
「いえ、こんばんは…」
採用を見送った事に対する待ち構えなのは間違いない。ただ様子から見て怨恨めいた雰囲気は感じなかった。なぜ採用してくんなかったんだよっ!!的な雰囲気はなかった。では何故こんな時間に自分を待っているのだろう…、そんな疑問を抱いた。
「すみません、ぶっちゃけ言いますと、もう一度採用を考え直していただけないか、お願いしに来たんです。」
鉄平は真顔でそう言った。


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