投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

イブ
【ファンタジー 官能小説】

イブの最初へ イブ 5 イブ 7 イブの最後へ

イブ-5

何人もの少女にしてきたと思わせる手際でした。
≪どうしよう、ここでフールを呼んでも大丈夫なのかしら。 私まで何かされたりしないわよね≫
じじいの手が一度離れ、私の手をそいつの股の所へ持って行かせます。
その意味は分かりましたが、手を握ったままで動かしませんでした。
じじいの手が腰からおしりを這いまわりはじめはります。
何かしゃべっているようですが、耳に入ってきません。
≪もうだめ≫「フール」
じじいの顔が変わりました私から手を放すとお腹を抱えて離れます。
本当に来てくれたのです。
そのおなかが気持ち悪いほど大きく膨らんでいきました。
怖くなります。「フール、フール。もういい、やめてちょうだい」
「あら、もう何もしてない。こいつが勝手に膨らんでるだけ。もうすぐ破裂するね」
「死んじゃう。殺さないと言ったのに」
そんなことは言ってない、『おなかがすごく痛くなるだけ』と言ったの。手足をもぎ取りもしてない。ただおなかが痛いといって、後は自分で勝手に破裂しちゃうの」
「そんな約束してない」
「そう、約束してないことは何をしようと自由」フールが笑いました。
「やめて」
「では、何を我にみつぐ」
私はじじいのおなかに手を回して、破裂しないでと、締め付けました。
フールの声が聞こえません。
そして大きく長い放屁。
「ああ、気持ちよかったぞ」 出し切ったじじいが満面の笑みで倒れました。
私は気が抜けて、逃げ出すことも忘れていました。
フールは消えていました。―――――

「そこでナミが魔を撃ったからだ」 あたしは意識のない娘のおでこから離れました。 「そんなに深い裏はなさそうだね」
「レナ、逆ですよ。こんな簡単に魔を扱えること自体が異常な環境なのですよ」一緒に記憶を覗いていたアッチが言います。
「じゃあこの子はどうするの」
「魔は逃げました。とりあえず、わたくしたちの仕事は終わりました。次は悪魔教団と関わる兄の方です」
「あなたにしてはよくやったわ。よくここを嗅ぎ付けたね」ナミからこんなやさしい言葉を掛けられると、逆に怖くなります。何か裏があるに決まっています。
「この子はどうするの? 嫌がってるのにじじいに抱かれてしまうよ。仕方がないというの」
「なにも、魔を使って解決させようとしたのが間違いなだけよ」
「では、どうやって自分を守ればいいの」
「それはこの子の問題よ、でも自分で嫌とも言わないで、男に抱かれないために、魔を呼ぶなんて異常よ」
「それしか考えられなかったんじゃないの。無理やりされることを、だれかが罰してやらないと」
「人は人が罰すればいい、魔は私が罰する」ナミがいら立ってきます。
「イブという子には何の罪もない、あたしたちが止めなかったせいで犯されるの。何もしなかったらじじいは腹痛程度のことだったかもしれないのに、それでもこの子の罪だと言うの」
「我々はただ魔を駆除するだけ」
「この子は別の方法を考えるべきでした。魔に他人を害させて、どこまでならいいというのですか」 アッチは優しく、でもはっきりと言います。 「そしてその違いをだれがどこまで認めるのですか。そんなことはできないのですよ。魔をサークル外で使うこと自体が間違いなのです」
「このスケベじじい」あたしは蹴り飛ばしてやります。
「行きますよ」
ナミの攻撃があざやかだったので、記憶を操作する手間もいりません。
そのまま店を出ました。
帰りの車の中で、「レナ、いっさい手を出すんじゃないわよ。魔と同じになるつもり?」 ナミがあたしをシートに押さえつけました。
「あの子やられちゃうんだよ」


イブの最初へ イブ 5 イブ 7 イブの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前