『縄母・志摩子(M512)の刺青』-4
(2)
情炎に身を焦がすとは、その夜の私のことです。
悠一が眠りに就いたのを確かめてから、私は沁みの付いたワンピースを脱いで、亮くんが残していった縄目を指でなぞっていました。
『へへへ。志摩子は俺の縄から逃れられない身体だ……いくら口で嫌がったって、オマンコを見りゃ、びっくりするくらい蜜を溢れさせて、それを三匹の蛇に舐めさせてんだ』
ヤクザな夫から吹き込まれた呪文が蘇ってくるんです。
夫から縄を打たれ、片脚吊りにされて『ん』の字の形になった裸身に鞭と熱蝋とバイブで嫌と言うほど鞣された女体です。
まだ縄の魔力を忘れていなかったんです。
そんな呪縛から逃がれたつもりだったのに……まさか息子の友達に古傷のカサブタを剥ぎ取られるとは思ってもいませんでした。
私の身体に情炎が一旦点ってしまうと、いつまでも嫌な火種が燻りつづけるんです。
(あああっ……志摩子の身体は……まだ覚えてたのね……縄の蜜の味)
猛烈な疼きを孕んでしまった身体が、私の頭を狂わせるのです。
残りの縄束も亮くんは我が家に置いたまま帰っていったんです。
気が付くと、私はその縄の一本に結び目の瘤を3個作り、化粧台の前で股間に通していました。縄を割れ目に喰い込ませて、擦り上げるんです。瘤が敏感なクリトリスに刃物のような鋭い快美を走らせるんです。
(ああっ……ダ、ダメーッ。こんなことしたら……また、忘れられなくなるうっ)
『おばさん、いくら俺に逆らおうとしたって、おばさんはドMなんだから……身体は俺の言いなりになっちゃうさ……そうだろ』
亮くんが帰り際に囁いていたセリフを思い出しながら、股間に喰い込む縄をしごき上げていたんです。
(お、おばさん……亮くんの言いなりなんかに、ならないわっ)
息子の友達に対するせめてもの儚い抵抗を心の内で叫んでいました。
そんな時でした。こんな深夜に突然、ベッド脇に置いたスマホがブルルッ、ブルルッと震動して、点滅を始めたんです。
ビデオ通話を亮くんが掛けてきたんです。
(何なの……こんな時間に、ビデオ通話なんて……)
私は二回は無視して、鳴り止むのを眺めていました。
でも、私が応答しないと、亮くんはしつこく掛けつづけてくるんです。
大急ぎでナイトガウンを羽織って、三回目に仕方なくスマホを手に取りました。
『おばさん、やっと出てくれたね……』
嫌らしい笑みを浮かべる亮くんの顔が映っていました。
「……何なの、こんな時間に?」
『そろそろ、おばさんが我慢出来なくなってさ……一人で慰めてんじゃないかって。そんな想像してたら、ほら、こんなにカチンカチンに勃起しちゃってんのよ』
「い、嫌っ……止めてっ」
亮くんのオチンポの凄まじいいななきが聞こえてくるような映像を急に見せられたんです。破廉恥なことを平気でするアブナイ年頃の高校生です。
『おばさんの、あのエロい刺青、見せてよ』
亮くんは友達の母親にとんでもない要求をしてくるんです。
「……許してっ」
亮くんに涙顔で許しを乞いました。
でも、身体は勝手にナイトガウンを肩から滑り落としていたんです。
『へえ……まだ縄を解いてなかったんだ。よっぽど縄が好きなんだね』
私の緊縛された上半身の画像が送られていたはずです。歪な形になったバストに喰い込む菱形に組んだ縄目です。乳首が勃起しているのも分かったはずです。
『もっと下を見せてよ。センズリのオカズにするんだからさ』
なんてことでしょう。亮くんはオチンポを擦りあげる映像を見せつけてくるんです。