勇助チャンス到来T【寝ているあの子の三角地帯】-2
修一もかなりのお酒が入り"高校のとき好きだった女ランキング"等を意気揚々と語り始めている。それに冗談を交えながら優美も付き合っているのだ。
そんな様子を見ていた優美と目が合ってしまう勇助。咄嗟に顔を赤くして(お酒ですでに赤いが)目を逸らしてしまう。
『な〜に勇助君?あからさまに目を逸らさなくてもいいんじゃな〜い?』
冗談の入り交じった笑顔に動揺する勇助。
優美もかなりのお酒が入っている。
そんな勇助を助けたのが修一だった。
『ぐごごごごご…』
大の字になって大きなイビキをかき始める。まだ午前2時だがお酒も手伝い、早めのご就寝となったのだ。
『あらぁ寝ちゃったね〜』
『優美さんは泊まっていくんですか?』
『そうねぇ明日休みだし今日は泊まっていこ〜』
これは珍しいことだった。大体その日のうちに帰る優美だが、それでも2・3回は前例があることなので勇助も驚きはしない。というかこんなにお酒を飲んでから車で帰る方が驚くだろう。
『じゃあこれ使ってください』
隣にあったタオルケットを優美に渡す。9月のなかばといっても夜は少し寒い。
『勇助君はまだ寝ないの?』
『これ終わったら寝ますよ』
テレビを見るとセリエAの後半戦がすでに始まっていた。
『ほんとサッカー好きねぇ。じゃ先に寝るね、私も限界で〜す』
そういって笑顔をみせる優美は、横になりながら少し小さ目のタオルケットを体に掛けた。
――40分後
ロスタイムで決めたミドルシュートに嬉々としなが、寝ようかと体制を変える勇助。
位置的には80角のテーブルを囲み、時計回りにテレビ・勇助・優美・修一という感じだった。
相変わらず修一は大音量のイビキをかいていた。そしてふと優美に目をやる勇助だが…思いがけないものが目に飛び込んできた。
頭を修一側に向け、仰向けで寝ている優美。
電気が眩しかったのだろうか、胸から膝下まで掛けていたタオルケットで無意識に顔を覆っていた…そしてスカートの部分がそのタオルケットと一緒に腰まで上がってしまっているのだ…
つまり勇助の目の前には優美の白いショーツが惜し気もなくさらけ出されていた。しかも横を紐で結んでいるのだ。そう紐パン。
心臓の鼓動が速くなる。鼻で息をすることも忘れ、荒い息使いの勇助。
ゆっくりと優美に近付いていく…傍まで来るとふと止まり、優美の顔を見た。相変わらずタオルケットにすっぽり覆われている。
脳裏に優美の笑顔が浮かぶ…そして視線を下に落とすとそこには白いショーツ。
(優美さんのパンツ…優美さんの…)
勇助はマジマジとそこを見つめる。鼻先3?まで顔を近付けると、忘れられていた鼻を再び使い出した。