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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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強姦者ロイド-8

シュレーゲルと出かける時は一緒だったリーフェンシュタールは、女性の姿のまま黙り込んで何も話さない。レチェを抱いているヘレーネにも笑顔がない。

「俺たちも、伯爵様に報告する事ができた。シナエルはこのまま、ここで情報を集めておいてくれないか?」
「それはかまわないけど、カル君、帰ったらちゃんと話を聞かせてね」

下半身丸出しの不審者をどうシナエルに説明したらいいか、カルヴィーノにもわかっていない。とりあえず、わかったとだけ答えておいた。

(シュレーゲル、私のリーフェンシュタールをほったらかして、ひとりで帰ってきたのね。何がどうしてこうなったのか聞き出さないと)

リヒター伯爵邸の食堂で、シュレーゲルは先に着席してリヒター伯爵とリーフェンシュタールたちの帰りを待っていた。
ヘレーネとカルヴィーノは、シナエルに誓いの丘のあたりに行くとは急いでいて伝えていなかった。
シュレーゲルは、ヘレーネたちのあとを追いかけたくてもできなかった。
ヘレーネやカルヴィーノは、シュレーゲルと同じように、着席して黙り込んでいた。ただし、ヘレーネは口元だけは微笑を浮かべてはいるが、シュレーゲルと目が合っても目が笑っていない。

(これが姉上の静かな怒りかたなのか。覚えておこう)

リーフェンシュタールが自室で変化を解き、男性の姿で食堂で着席した。
リヒター伯爵がメイドのエマに目配せす る。エマが一礼して全員の前にティーカップを並べ、湯気が立つ茶をティーポットで淹れていく。
リヒター伯爵がエマの淹れてくれたお茶に口をつけ、ふぅと息を吐いてから、全員の顔を見渡した。

「父上、あとは誰が来るのですか?」

誰も着席していない子爵シュレーゲルの隣の空席にもお茶が準備されていた。

「エマ、では執務室から呼んで来てくれるか?」
「わかりました、少しお待ち下さい」

食堂にエマと一緒にやって来たのは、リーフェンシュタールとシュルーゲルを罠にかけたロイド婦人のメリッサだった。

「メリッサ、君の席を用意した。彼の隣に着席しなさい」
「はい、伯爵様」

エマが椅子を引いて、メリッサを待つ。
メリッサは子爵シュルーゲルと目を合わせてうなずくと、着席せずに深々と頭を下げた。
エマはメリッサから静かに離れ、リヒター伯爵の背後へ控えた。

「彼女は誰ですか?」

カルヴィーノが言うと、リヒター伯爵やシュルーゲルより先に、リーフェンシュタールの隣のヘレーネが、カルヴィーノに答えた。

「ロイド氏の妻人、メリッサ婦人」

カルヴィーノが、ハッとメリッサの顔を見つめた。

(あの丸出しの不審者の妻?)

「シュルーゲル、彼女を椅子に座らせて貴方が説明しなさい」
「姉上、すべてお見通しですか?」
「ええ、貴方からみんなに彼女の事情を話してあげなさい」

メリッサがヘレーネの顔とシュルーゲルの顔を見つめて動揺していた。

「彼の名前はシュルーゲル。ザイフェルトのふりをして、貴女の邸宅へ行ってもらった」

リーフェンシュタールが、メリッサに落ち着いた口調で教えた。メリッサは、子爵リーフェンシュタールが邸宅に招いたフリーデ婦人と同一人物とは気づいていないようである。
シュルーゲルは、リヒター伯爵にメリッサを連れ帰り会わせた。シュルーゲルやリヒター伯爵はザイフェルト夫妻になりすましていたことを、メリッサに教えていないことがわかる。

リーフェンシュタールは、不審者ロイドが、なぜ逸物にリングを装着していたのかを知りたかった。

「メリッサは、ジャクリーヌ婦人に脅された。ロイドに協力して、フリーデを罠にかけるためにリヒター伯爵領に来た。ジャクリーヌ婦人の邸宅のメイドとして仕えていた。ジャクリーヌ婦人からメリッサが逃れられる方法はないか、みんなと相談したくて、連れて来たんだ」
「メリッサ、貴女はロイドと一緒に逃がしてもらいたいのではないのですか?」

ヘレーネがわざと、メリッサに嫌がらせのような質問をした。

「いいえ、ロイドの身柄はそちらへお任せ致します」
「貴女はシュレーゲルに心変わりしたのですね」
「……はい」

シュレーゲルと交わり、ロイドよりも気持ち良かった。メリッサは甘えてシュルーゲルにもう1度交わって欲しいとせがんだ。その時、ロイドとの交わりよりも情を感じた。
メリッサは、もうそのまま中に出してもらってもいいと思ってしまい、淫らな快感に溺れた。
シュルーゲルは射精寸前で膣内から逸物を抜いて、仰向けのメリッサの下腹から胸のあたりまで、熱い白濁したものを放った。

「あ……外に出したのですか?」
「子を孕んだら、貴女が困ると思って」

シュルーゲルにそう言われて、メリッサはシュルーゲルに全部打ち明けることにした。本当は、ロイドとは夫婦ではないことを教えたかった。
2回目の交わりの時、シュレーゲルが射精するまでに、メリッサは少なくとも3回以上、意識が飛ばされた。そのまま、膣奥に出されて満たされたかった。

(シュレーゲルは、きっと人妻や他人の恋人に弄ばれる才能があるんだわ。父上に似たのかしら?)

ヘレーネはため息をついて、それ以上はメリッサに余計な質問はしなかった。

「あのロイドという男は、ジャクリーヌ婦人の愛人だったそうです。フリーデを犯して、ザイフェルトに暴露すると脅す計画で、そうしなければ殺すと、メリッサはジャクリーヌ婦人から脅された」

ヘレーネはテーブルの下のリーフェンシュタールの太腿のあたりを、そっと撫でた。リーフェンシュタールは、チラッとヘレーネの横顔を見てから、メリッサに質問した。

「ロイドの身柄は、牢屋で拘束されている。フリーデへの狼藉は未遂。ヘレーネとカルヴィーノに阻止された。ところでロイドは奇妙なものを身につけていた。メリッサ、それについて何か知っていたら教えて欲しい」


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