投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 196 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 198 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

牡のリングと牝の指輪-3

「御主人様も、これをつけて下さい。私の指輪は奴隷の指輪。御主人様がこれをつけると私と契約されて、私はニルス様の奴隷となります」

ニルスのはめる主人の証は指輪ではなかった。指ではなく股間の逸物の根元にはめるものだった。

エイミーがニルスの目の前で両膝をついてしゃがみ、ニルスの勃起していないものをリングの輪を通した。
がばがばの隙間がある状態からエイミーが手を離しても落ちない輪の大きさに変化する。

「うわっ、これ締まりすぎて、俺の大事なものがちぎれたりしない?」
「痛みもないでしょう?」
「痛くないけど、今、ちょうどぴったりだから大きくなったらきつくなるんじゃない?」
「輪の大きさは変わります。私の指輪も同じで私の指にぴったりになって、死ぬまで外れません。私の指を潰すか切り落とさない限りはですけど」
「えっ、これ自分で外せないのかよ。どうすんだよ、これ」
「契約した奴隷が死んで指輪が割れて外れたら、それも壊れます。奴隷が何人もいれば、全員が死んだら、これは勝手に壊れて外れます」
「そ、そうなのか?」

ニルスは自分の逸物につけられたつるりとした銀色のリングを見つめた。

(なんで大きさが変わるんだよ。わけがわからないよ)

エイミーの左手の薬指にも、表面のつるりとした銀色の指輪がはまっている。

「指は5本あるじゃないか。こっちは1本しかないんだぞ!」
「奴隷の指輪は、左手の薬指だけにしかはめられません」
「いやいやいや、そういうことははめる前に言ってくれないと」
「これでニルス様は私の御主人様です。奴隷にしてもらわなければ、私は生きていけなくなるところでした」

イカサマ賭博の指輪の呪いで、10日に1度は木札にふれないと死んでしまう。主人と奴隷の契約後には、木札にふれなくても平気になる。

「その代わり、10日に1度は御主人様の体にふれないと、奴隷は死んでしまいますから、これは大切なことですから、お忘れにならないで下さいね」

エイミーはそう言って立ち上がる。ゆったりとしたロープが揺れ、ニルスはエイミーがほのかな良い匂いがすることに気がついた。

「どうかしましたか?」
「あ、うん。なんかエイミー、いい匂いがするなって思って」
「えっ、私、臭いますか?」

腕のあたりをエイミーは自分で嗅いでみて、首をかしげていた。
ニルスはエイミーの匂いを嗅いで、なぜか逸物が勃ち始めているのに気づいて、あわててエイミーに背中を向け、服を着ようと歩き出そうとした。

「ニルス様の背中、いい匂いがします」

エイミーに背後から抱きつかれ、背中に頬ずりされて、ニルスは驚いた。
エイミーの左手がするりとのばされ、ニルスの勃起したものを撫でた。
指輪と逸物のリングがふれて小さな澄んだ音が鳴った。

「ニルス様、これがこんなに腫れているのに我慢なさらなくても。私がなんとかいたしましょうか?」
「いや、心の準備というか、俺、エイミーのことをよく知らないし」

ニルスが話している間に、エイミーの左手が勃った逸物を撫で続け、右手はニルスの右胸の乳首をそっと撫でていた。

「私ではご不満なのですか?」

エイミーがため息をついて言った。

「もしそうなら、おっしゃって下さい。指輪もこれにふれましたから10日間は私、もう平気ですから」
「不満っていうか、なんでそんなに積極的なんだよ」
「私の完敗です。ディーラーとして少しは腕に自信があったのですが、あんな勝負のやり方をした人はニルス様以外いませんでした。この人が私の御主人様ならいいかなって思ったんです」

ニルスに背中に密着しているエイミーのロープごしの乳房の感触と話しながらふれてくるエイミーの手の感触に、ニルスは思わず、自分の唾液をごくっと飲み込んだ。

「ほ、本当にいいのか。賭け事で負けたからって、なんでもするって」
「あの勝負で、私に負けてたらニルス様は破産してました。破産した人はどうなると思いますか?」

エイミーが愛撫を止めて、バーデルの都が壊されて、たくさんの人が死んだあとの片づけや建物の建て直しなどは、借金が返せない人たちが働かされたことや、まともに食事も与えられずに死んだことを話して聞かせた。

「私たち家族は家を失い、母は亡くなりました。父は私を生かすために志願して街の建て直しに参加しましたが、崩れた瓦礫の下じきになって死にました。私は賭博場でディーラーになりました。ディーラーになれなかった人たちは、下着姿でお酒を運んだり、チップをもらって賭博場のお客に抱かれたりしてます。奴隷でも、御主人様がいるだけましなほうなんです」
「そうなのか。ディーラーにならないで逃げれば良かったんじゃないのか?」
「父親は賭けに負けたんです。それで、父の残りの負債を返すために、私は、賭博場に来たお客をたくさんイカサマで騙して破産させました。私、本当に最低ですよね。本当に私が嫌でしたら、賭博場の主人に話せば、私は親衛隊に捕まって貴方の前から姿を消します。そうすればこれもすぐに壊れて外れるでしょう」
「それって、エイミーが死ぬってことなのか?」
「主人に捨てられた奴隷は、処分されるんです。お金を払えばいられなった奴隷を親衛隊は処分するんです」

バーデルの都では金を持っている者は人間だが、破産者は、野良犬や野良猫以下の存在として扱われる。10日間、主人に触れない奴隷は突然、心臓が止まって死ぬ。

「俺がエイミーを養えなくなったらどうなる?」
「私を遊郭で働らかせれば、御主人様は破産しません。私はバーデルの都から離れてふたりで、どこかの村人になってもいいですよ。できれば、私、娼婦にはなりたくありません」

自分の奴隷を娼婦として働かせ、賭博場に来る客もいる。金を払えば遊郭から奴隷を引き取ることもできる。
奴隷を担保に遊郭は、奴隷の主人に金を貸付する。


Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 196 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 198 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前