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恋売り。
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恋売り。-6

「あー、なんかしんみりしてきたし。やめよ、うん。」
「そんなこと言うな。」
「だって…。」
「言うな。何がしたいかなんて、誰もわかないんだ。」
現に、俺もわからない。
「色が無いんだよね…。」
寂しそうに笑う。
切なくなった。
「でも、今日は笑えてよかった。」
次はビックリする言葉がでてきた。
「ありがとう。」
「な、なんだよー。」
焦る。照れる。
「そんな、笑いたいなら、呼んでくれればこうやってぇー…。」
笑わせようと、冗談っぽく言ってみた。
「仕事入れろっていってんの??」
「は??」
「同情…してんの??」
「意味わかんねー!!」
「あんたが言い出したんじゃないの!?」
「だから、俺が、笑わせてやるって!!」
「最悪…。偽善者ぶってんの!?」
「ちげーよ!!」
「かわいそうでしょ??つけこんで金取る??」
完全に勘違いしてる。
「だぁから!!」
必死に弁解する。
「もぉ、いい。」
タイミングよく、地上に着いた。
そのまま、長嶋は帰ってしまった。
「ってか、なんか間違ったかぁ!?」
ただ単純に、笑ってほしいと思った。
「なんだよ…。」
いつものようにいかなかった。
失敗。
虚しさが残る。
「あ、弱み…握るの忘れた…。」
でも、今はそんなことよりわからない。
長嶋の心がわからない。

俺は恋売り。
愛は売れない。
愛は、芽生えるもの。
同情も、芽生えるもの。
これは愛か、同情か。


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