小6の分数と比例とパフィーニップルと-6
うわ。
視線が、綾菜ちゃんの胸元で固まる。ウィステリアミストくらいの薄いグレーのTシャツ、胸ぐりがやや深めに広く取られているTシャツの襟から覗き見える、綾菜ちゃんのTシャツの下のあんまり日焼けしていない素肌と白っぽいキャミソール。そのキャミソールの襟ぐりも開いて、綾菜ちゃんの胸が露わになっている。
ふたつの、小さな逆三角形のふくらみ。その先端は甘食のようにぷっくりと盛り上がり、キャラメル色で厚みのあるくっきりした乳輪が丸くちょこんと乗っている。乳輪の中央部はキャミソールの布地に隠れていてはっきりとは見えないけれど、乳首はたぶん乳輪に埋もれているような気がする。乳房の発達よりも発達が早い乳輪周辺が突き出ていて、成長途中の割に乳輪が大きく色素沈着が濃い、いわゆるパフィーニップルの、綾菜ちゃんの12歳の乳房。
どくん、どくん、という、血液が血管を暴走する音が耳朶に響く。大きな窓から降り注ぐ、晩夏の正午近くの明るい日差しを受けて、白くくっきりとさらけ出された、小学6年生の綾菜ちゃんのふくらみかけおっぱいのパフィーニップル。高学年JSもののロリイラストでしか見たことがない、二次性徴特有の乳首の、至近距離で覗き見る実物。
綾菜ちゃんが鉛筆を動かすたびに軽く揺れる、見るからにまだ硬そうなふくらみかけの乳房。くそぅ、キャミソールのその太めのリブが邪魔だ。前かがみの角度をもっと深くしてくれればキャミソールの襟ぐりの隙間が広がりそうだけれど、そうすると綾菜ちゃんの頭も下がるから俺の顔の位置から胸元が見えなくなる。カウンターの中にはさおりさんもいるからあんまり不自然な動きはできない。うう、もどかしい。いや、それよりもなによりも、綾菜ちゃんの12歳のロリおっぱいで膨張しきった俺のこの勃起を鎮めたい。トイレ、は、あっち側か。
腰を引き気味にして立ち上がろうとしたとき、お盆を手にしたさおりさんがカウンターから出てこちらに向かってくるのが見えた。くそ、なんでこんな薄手のチノパンなんか履いてきたんだ今日。
「お兄ちゃん、綾菜ちゃん、もう十二時だよ。お昼ごはんにしましょう」
海老ピラフとコールスローサラダ、それに新しいアイスコーヒーとコーラがテーブルに並べられる。身体を起こした綾菜ちゃんが目を輝かせておいしそう！と歓声をあげる。うう、海老ピラフはうまそうだけど、綾菜ちゃんのおっぱい。もう少し見ていたかったな。
夕方五時半。算数と理科の宿題が完了した。算数は昼食後も多少手こずったけれども、理科は俺が多少わかる範囲の内容が多くてスムーズにいった。呼吸する肺などの器官、酸素と二酸化炭素、でんぷん質を分解するという唾液の働き。このあたりと保健体育なら大学受験でも対応できる自信がある、自慢にはならないけど。
綾菜ちゃんは結構熱心に宿題を解いてくれた。日曜日の様子からもしかして気むずかしい子なのかもしれないと思っていたけれど、今日の声は明るいし笑顔も多かった。昼食や三時の休憩のときも自分のことをいろいろおしゃべりしてくれたし ―キンプリとまいた菜穂と新海誠が好きみたいだ。インドア系、だとも― 、性格悪かったらという心配は杞憂だった。それはよかったけれどその分綾菜ちゃんがかわいくなってきちゃったし、昼前のあの胸チラ、くっきりと見えたパフィーニップルにも惑わされる。もちろん浮気なんかする気はないけれど、その、オナペットは多いほうがいいかな。
さおりさんがやってきて、店で手が離せない綾菜ちゃんの母親が電話をかけてきてお礼を言っていたということと、もし次回の休みの日に時間が取れるようであったらまた宿題を見てやってほしいと言っていたということを伝えてくれた。二つ返事で次回を引き受ける。
「しのがね、ヤキモチ焼いてるんだ」
綾菜ちゃんがトイレに立っている間に、苦笑いしながらさおりさんが言った。
「デートもできないし、それにね、『お兄ちゃんがほかの女の子と一緒にいるの、やだ』だって。あの子も女の子なのね」
楽しそうに笑うさおりさんの白い歯が眩しい。
「次しのちゃんと会うときは言うことなんでも聞きます、行きたいところとか、欲しいものとか……」
「ふふ、伝えておくね。でもあんまり甘やかさないで、まだ躾の途中だし」
冗談めかしてさおりさんが言い、俺たちは笑いあった。
綾菜ちゃんの荷物をまとめる。と、立ち上がった綾菜ちゃんがすたすたと手ぶらのままドアに向けて歩き出す。
「あ、あの綾菜ちゃん、リュックは……」
「お兄ちゃん持って。重いんだもん」