クラスメイト喰い-1
「あれ?高梨さんですか??」
深夜のバイトを終え店から車に向かう途中の深夜3時、修に話しかけて来た女性がいた。
「あれ?君って確か…」
「安田です。安田里美です!」
「だよねー?沙織の友達の。」
「あー、嬉しい♪覚えてくれたんですねー!」
「うん。コンパ以来だよね?(俺は学校で先生とヤッてんの見たけど♪)」
「はい、元気でしたかー?」
「うん。」
「沙織から聞いてますよー?おのろけ話ぃ〜♪」
「ん?ハハハ!恥ずかしいな。てかどうしたの?こんな時間に。」
「うん、ちょっと…」
「(訳ありかよ!)そう。あ、送ってく?」
「ホントですかー?嬉しい♪ちょっとコンビニ寄ってもいいですか?」
「あ、いいよ?俺も行こうと思ってたトコだから。」
2人は近くのコンビニに寄る。修のはコーヒーと煙草を、里美はカフェラテを持ちレジに行き、修が支払う。
「ありがとうございます♪」
「ハハハ、いいよ。」
里美は誰とでもすぐ仲良くなれるタイプらしい。まるでもう友達のような親近感を感じた。
コンビニを出て車に乗る2人。
「あー、なんか沙織の場所に座っちゃって悪いなー。」
「ハハハ(何ならオマエにも乗っちゃうぞ?)」
少し茶髪でピチTヘソ出しのホットパンツ。モロギャルだ。否が応でもムラっとさせられる。
(良くこんな時間にこんなカッコで歩いてて男に引っ掛からなかったよな。)
素でそう思った。
「あ、タバコ吸っていいですよ?私、気にならないんで。」
「いいの?」
「はい♪」
お言葉に甘えて修はタバコに火をつけた。
「高梨さん?」
「ん?」
「沙織を大事にしてくれて、ありがとうございます。」
「ん?あ、ああ…」
「私、沙織が焦って変な漢に捕まらないか心配してたんです。口では彼氏いるとか言ってたけど、嘘なの分かってましたから。でもあのコンパで高梨さんと出会って幸せそうな沙織を見て安心しました。高梨さんみたいに素敵で優しい人と付き合って、ホントに良かったなって。」
「て、照れるなぁ、ハハハ!」
「ンフッ。でもね…」
「ん?(な、何だ…?)」
里美は意外な言葉を口にする。
「私もね、コンパで初めて高梨さんを見た時、ドキドキしたんです。このコンパで高梨さんをゲットしたいなって。でも沙織が高梨さんの事チラチラ見てたのは気づいてたし、沙織が高梨さんを狙ってるなら私は引こうって決めて。そうしたら無事2人が仲良くなったから、私は沙織の邪魔をしないって決めたんです。でも沙織から話を聞く度に高梨さんのことが気になってしまって…。私の中で高梨さんの存在が大きくなって来ちゃって。いても立ってもいられないんです、最近…。でも沙織から奪うなんて事はしたくない。だから…お願いです。一回抱いてくれませんか?」
「えっ!?」
修はコーヒーを吹き出しそうになる。
「一回だけでいいんです。私を抱いて下さい…。今から…」
「い、今から??」
何かの罠かと思ったが、里美の顔は真剣だった。
「ま、マジ?」
「はい。」
「…(どうする?ヤバいか?ヤッちゃうか?)」
沙織の目から視線を外したが、その先がフトモモに向いてしまいムラっとしてしまった。
(ヤッ…ちゃおっかなぁ…)
欲望に負けた修は、黙ってれば分からないだろ、と安易な決断を下したのであった。