第二十七章 水晶の魔力-1
第二十七章 水晶の魔力
水晶にマチルダが映っている。
ビロードの毛布に包まれ、静かな寝息を吐いている。
しわがれた指が水晶をゆっくりとなぞると、一瞬にして毛布が透けていき、王妃のスレンダーな身体が浮かびあがった。
シルクの寝衣装も消え、闇の中に白い肢体がクッキリと姿を現すのだった。
長い足の付根には濃いグリーンの花園が見えている。
はりきれんばかりのバストには薄いピンクの乳輪の中で小さな固まりが息を潜めていた。
アズートの喉がゴクリと鳴った。
想像した以上の成熟した女の魅力だった。
「さて・・・・」
荒くなりそうな鼻息を押えながら、アズートは念じていった。
そして皺がれた指で、水晶の廻りをなぞっていくのだった。
「んっ・・・・・」
王妃の唇から吐息が漏れた。
アズートの指にシットリとした弾力が返ってきている。
ゆっくりと指を動かしていく。
「ふっ・・・・」
マチルダの眉がピクリと動いた。
アズートの指が、何かを包むようにしている。
「ふっ・・・んふぅっ・・・」
マチルダの形の良い唇が割れ白い歯が一瞬、覗かせた。
アズートの指の動きが複雑になっていく。