第十二章 再会-6
「あああ・・ああああああ・・・」
何度も聞こえてくる。
「あああああああ・・・おおおおおお・・・」
ルナの瞳は大きく開いたまま、何も見てはいなかった。
心は遠くに飛んでいた。
どす黒い雲がかすんでいく。
闇が徐々に晴れていく。
白い波に包まれるように。
暖かい物に抱かれていた。
(ルナッ・・ルナッ・・・)
遠くで声が聞こえる。
懐かしい声だった。
(ルナッ・・私のルナッ・・・)
ルナの意識が戻される。
優しい手の温もりが感じる。
(ディオ・・・ン?)
振り返ると愛しい男が立っていた。
(ルナッ・・・・やっと会えた)