求めすぎた欲望-1
修が目覚めると、沙織は照れた可愛い顔をして
「おはようございます。」
と言った。
「あ、おはよう…」
そのあまりにも可愛い沙織に修も照れてしまった。
「昨日はごめんなさい…役不足で…」
何も出来なかった自分を悔いていた。
「そんな事ないよ。俺、ちょっとやり過ぎちゃったよね。ごめんね?」
「い、いえ…平気です。」
平気ではないが、そう答えた。
「何か…裸で朝を迎えるって…エッチですね…。」
「そうかな…?へへっ」
そう笑った修を見て思った。
(そっか、高梨さんは何回もこんな事経験してるんだもんね…)
初めて裸でベッドの上で朝を迎える自分とは違うんだなと、少しジェラシーを感じた。
「沙織、どうする?シャワー浴びようか?」
「そうですね…。変な匂いしたら恥ずかしいから…」
昨夜はたくさん身体を汚したまま寝てしまった。
「ハハハ!じゃあ浴びようか。」
「ハイ♪」
沙織はイチャイチャしながらのシャワーが好きだった。ペニスを洗っているうちに元気になってしまうと照れる修が好きだ。洗われるのは恥ずかしいが、そんな時間が楽しかった。
着替えた2人はパンを買いにコンビニに行く。パンを買って帰って来た2人。部屋の鍵を開けていると、タイミング良くお隣さんのドアが開いた。あんな激しい声を聞いていた上に、きっとあっちにも恥ずかしい声を聞かれているであろう。沙織はドキッとした。
出て来たのは女はだった。咄嗟の事でお互いが思わず顔を合わせてしまった。そしてその瞬間、お互いが驚いた表情を浮かべた。
「あっ…!」
お隣の穂花が口元を抑える。
「く、倉田さん…!?」
沙織も目を丸くして口元を抑える。
「さ、笹川先生…!?」
2人とも固まってしまった。お互いのもしかしては見事に当たってしまった。2人とも何て言っていいか分からなかった。
「倉田さん…、えっと…、あの…」
「…」
色んな事が頭をよぎる。教師としてお泊まりを注意しなければならない立場だが、夜の声を聞かれている弱みがあり、そんな気にはなれない。沙織の方は言葉が出なかった。
「く、倉田さん…、今度ゆっくり話しましょ…?」
「は、はい…」
不安そうな沙織を見て穂花は言った。
「大丈夫、責めたりしないから…。ねっ?」
「は、はい…」
「じ、じゃあ…」
穂花は頭を下げ、逃げるように階段を降りて言った。
「え!?マジで沙織の学校の先生だったの!?」
「は、はい…。」
「マジかー!こんな偶然あるかよー!」
これには修も驚いた。
「どうしよう…」
責めないとは言ったが、高校生としてはあまりいい行動をしていない意識はある真面目な沙織は不安で押し潰されそうになった。