純粋な願い-1
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{……続きましては……未だ進展がみられません。津川明日香さんと森口涼花さんの失踪事件の……}
これまでと変わらず、涼花と明日香のDVDが本物≠ナあると、テレビが無料でコマーシャルを打ってくれている。
局自慢の美人女子アナが神妙な面持ちで伝えているが、所詮は赤の他人が巻き込まれた事件である。
その画面に映し出される表情が作り物なのは直ぐに分かる。
『……へッ。裏に回りゃあチンポしゃぶり回してるクソメスのくせに、なに偉そうにくっちゃべってやがる』
『アイツのDVDを作れたら、メチャクチャ売れるだろうなあ?まあ無理だろうけど』
さすがに大手のテレビ局の人気女子アナともなれば、相当にガードが固いのは想像に易い。
もちろんチャンスがあったら拉致する気は満々だが、そんなコトはまずあり得ない。
第一、リスクが高すぎる。
『明日の朝、久しぶりに狩りに行くかあ?いつまでもこんなガキばっか姦っててもよお』
『その通りだよ。やっぱり喰う≠ネら新鮮なヤツだよなあ』
撮影が無事に終わった涼花は、昼夜を問わずに輪姦されていた。
姦されるのと同時に飽きられていく涼花……射精が終わるたびに『要らねえ』とばかりに押し退けられ、そして次の男根に身体を貫かれる……やがて誰からも相手にされなくなり、涼花はいつものように一人寂しく精液を垂れ流す……。
次の日の朝。
通勤電車の中に男共の姿があった。
もちろん何時ものように、魅力的な女性を探し出す為の偵察隊と、拉致と運搬を行う為の実行部隊を乗せた車とに別れている。
……それにしても、今日は不作である。
(なんなんだよ今日は。ブスしか乗ってねえじゃねえか!)
(可愛いけど、なんか鼻の形がなあ……あんなので『発見しました』なんて言ったらブッ殺されちゃうよ)
車内で物色する佐々木と田中と高橋は、なかなかターゲットに辿り着けないでいた。
電車を乗り換え、また別の電車へ……しかし、今日は誰もいない。
『……鈴木さんから連絡だ。とりあえず次の駅で降りろって』
今までが幸運だったのは、皆が気づいている。
しかし、どうしても気が逸ってしまっている。
このままでは手酷い失敗をしてしまう危険があったのは言うまでもない。
焦る気持ちを宥める為、一体偵察をやめようとの賢明な判断だ。